令和2年度 社労士試験 問5 労働契約等
労働基準法に定める労働契約等に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。ア 専門的な知識、技術又は経験(以下「専門的知識等」という。)であって高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者との間に締結される労働契約については、当該労働者の有する高度の専門的知識等を必要とする業務に就く場合に限って契約期間の上限を5年とする労働契約を締結することが可能となり、当該高度の専門的知識を必要とする業務に就いていない場合の契約期間の上限は3年である。イ 労働契約の締結の際に、使用者が労働者に書面により明示すべき賃金に関する事項及び書面について、交付すべき書面の内容としては、労働者の採用時に交付される辞令等であって、就業規則等(労働者への周知措置を講じたもの)に規定されている賃金等級が表示されたものでもよい。ウ 使用者の行った解雇予告の意思表示は、一般的には取り消すことができないが、労働者が具体的事情の下に自由な判断によって同意を与えた場合には、取り消すことができる。エ 使用者は、労働者を解雇しようとする場合において、「天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合」には解雇の予告を除外されるが、「天災事変その他やむを得ない事由」には、使用者の重過失による火災で事業場が焼失した場合も含まれる。オ 使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い、労働者の権利に属する金品を返還しなければならないが、この賃金又は金品に関して争いがある場合においては、使用者は、異議のない部分を、7日以内に支払い、又は返還しなければならない。
肢ごとの解説
- 1誤り
正しい肢は4つあるため、『一つ』は誤りです。
- 2誤り
正しい肢は4つあるため、『二つ』は誤りです。
- 3誤り
正しい肢は4つあるため、『三つ』は誤りです。
- 4正しい
ア・イ・ウ・オが正しく、エが誤り(使用者の重過失による火災はやむを得ない事由に含まれない)であるため、正しいものは4つです。本肢が正解です。
- 5誤り
エが誤りであるため『五つ』は誤りです。
解説
正解は肢4(四つ)です。ア・イ・ウ・オはいずれも正しい記述です。アは高度専門的知識等を有する者の有期契約上限5年(労働基準法14条1項)の通達どおり、イは賃金明示書面に辞令等で就業規則の賃金等級を示すことを認める通達どおり、ウは解雇予告の取消しに労働者の自由な同意があればよいとする通達どおり、オは死亡・退職時の金品返還(23条)と争いある場合の異議なき部分の取扱いを正しく述べています。エは『天災事変その他やむを得ない事由』に使用者の重過失による火災は含まれない(事業主の故意・過失に基づく場合は除外されない)ため誤りです。
ここがポイント
解雇予告除外の『やむを得ない事由』は使用者の故意・過失による場合を含まない。重過失の火災は除外事由に当たらず予告が必要。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和2年度(2020年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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