令和2年度 社労士国民年金法難易度 難

令和2年度 社労士試験 問68

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和2年度 社会保険労務士試験 試験問題」問68(原文のまま・無改変)

国民年金法に基づく厚生労働大臣の権限等に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。ア 被保険者から、預金又は貯金の払出しとその払い出した金銭による保険料の納付をその預金口座又は貯金口座のある金融機関に委託して行うことを希望する旨の申出があった場合におけるその申出の受理及びその申出の承認の権限に係る事務は、日本年金機構に委任されており、厚生労働大臣が自ら行うことはできない。イ 被保険者の資格又は保険料に関する処分に関し、被保険者に対し、国民年金手帳、出産予定日に関する書類、被保険者若しくは被保険者の配偶者若しくは世帯主若しくはこれらの者であった者の資産若しくは収入の状況に関する書類その他の物件の提出を命じ、又は職員をして被保険者に質問させることができる権限に係る事務は、日本年金機構に委任されているが、厚生労働大臣が自ら行うこともできる。ウ 受給権者に対して、その者の身分関係、障害の状態その他受給権の消滅、年金額の改定若しくは支給の停止に係る事項に関する書類その他の物件を提出すべきことを命じ、又は職員をしてこれらの事項に関し受給権者に質問させることができる権限に係る事務は、日本年金機構に委任されており、厚生労働大臣が自ら行うことはできない。エ 国民年金法第1条の目的を達成するため、被保険者若しくは被保険者であった者又は受給権者に係る保険料の納付に関する実態その他の厚生労働省令で定める事項に関する統計調査に関し必要があると認めるときは、厚生労働大臣は、官公署に対し、必要な情報の提供を求めることができる。オ 国民年金原簿の訂正請求に係る国民年金原簿の訂正に関する方針を定め、又は変更しようとするときは、厚生労働大臣は、あらかじめ、社会保険審査会に諮問しなければならない。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    肢Aは記述ア・イの組合せです。アは口座振替の申出受理・承認に係る事務の委任に関する説明として正しく、イも機構に委任されつつ厚生労働大臣も自ら行えるという点で正しいため、誤りの組合せにはなりません。

  • 2誤り

    肢Bは記述ア・ウの組合せです。アは正しいため、誤っているものの組合せとしては不適切です。

  • 3誤り

    肢Cは記述イ・エの組合せです。イは正しく、エの統計調査に関する官公署への情報提供要求も正しいため、誤りの組合せにはなりません。

  • 4正しい

    肢Dは記述ウ・オの組合せで、いずれも誤りです。ウの受給権者への報告徴収・質問の権限は機構に委任されつつ厚生労働大臣も自ら行うことができるため『自ら行うことはできない』が誤り、オの原簿訂正の方針策定の諮問先は社会保険審査会ではなく社会保障審議会であるため誤りで、本肢が正解です。

  • 5誤り

    肢Eは記述エ・オの組合せです。エは正しいため、誤っているものの組合せとしては不適切です。

解説

正解(誤っているものの組合せ)は肢4(D=ウとオ)です。ウは、受給権者に対する報告徴収・質問の権限に係る事務は日本年金機構に委任されているものの、厚生労働大臣が自ら行うこともできるため、『自ら行うことはできない』とする点が誤りです。オは、国民年金原簿の訂正に関する方針を定め又は変更しようとするときの諮問先は社会保険審査会ではなく社会保障審議会であり、諮問先を誤っています。アの口座振替の申出受理・承認の委任、イの資格・保険料に関する報告徴収(機構委任かつ大臣も自ら可能)、エの統計調査に係る官公署への情報提供要求は正しい記述です。権限の委任と大臣自ら行える事務の区別、諮問先の機関名を正確に押さえることが鍵です。

ここがポイント

受給権者への報告徴収・質問は機構委任でも大臣自ら行える。原簿訂正の方針策定の諮問先は社会保障審議会(社会保険審査会ではない)。

本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和2年度(2020年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。