令和4年度 社労士雇用保険法難易度 難

令和4年度 社労士試験 問28 労働保険徴収(二元適用事業等)

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和4年度 社会保険労務士試験 試験問題」問28(原文のまま・無改変)

労働保険の保険料の徴収等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

正解1選択肢 1 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    一元適用事業であっても雇用保険適用を受けない者を使用する場合、保険料の算定上は労災・雇用ごとに別個の事業とみなして算定しますが、納付・還付等の手続は一元適用事業と同様の取扱いとされており、行政手引どおりで正しい記述です。

  • 2誤り

    在籍出向者は、出向先の労働の実態や賃金支払者によって、出向元・出向先のいずれの労働者として扱うかが決まり、出向先の労働者として扱われる場合もあります。「実態・賃金支払の有無にかかわらず出向元の労働者」とする本肢は誤りです。

  • 3誤り

    労災保険ではAとBの両方の事業で雇用される者について、それぞれの事業で支払われた賃金を各事業の賃金総額に含めて保険料を算定します(雇用保険では主たる雇用関係のみ)。労災保険分まで含めて「Bでは賃金総額に含めない」とする本肢は誤りです。

  • 4誤り

    海外支店等への単純な転勤者は労災保険の特別加入手続をしない限り日本の労災保険の適用外ですが、雇用保険上は国内の事業主との雇用関係が継続する出向であれば賃金総額に含めるなど、一律に「含めない」とは言えず誤りです。

  • 5誤り

    在宅勤務者であっても、事業主の指揮命令下にあり労働者性が認められれば被保険者となり、賃金は賃金総額に含めます。一律に「被保険者にならない」とする本肢は誤りです。

解説

労働保険徴収法上の二元適用事業(労保徴39条1項)は、農林・水産・建設・港湾運送等で労災保険と雇用保険の保険関係を別個に管理する事業ですが、それ以外の一元適用事業でも雇用保険適用除外者(短時間労働者等)を使用する場合は、保険料算定上は労災・雇用ごとに別事業として計算しつつ、納付・還付・督促等の手続は一元適用事業と同様に処理します(肢1正しい)。在籍出向者の取扱いは実態判断で出向元・先のいずれが事業主かが決まり(肢2誤り)、複数事業主に雇用される労災保険適用労働者は各事業で賃金総額に算入(肢3誤り)、海外勤務者は特別加入の有無で分かれ(肢4誤り)、在宅勤務者も労働者性があれば被保険者になります(肢5誤り)。したがって正解は1です。

ここがポイント

一元適用事業でも雇用保険適用除外者がいる場合は保険料算定だけ別事業扱い。納付・還付・督促は一元と同様。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和4年度(2022年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。