令和4年度 社労士試験 問72 障害等級併合・中小事業主の特別加入
次の文中の【A】から【E】の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。
業務災害により既に1下肢を1センチメートル短縮していた(13級の8)者が、業務災害により新たに同一下肢を3センチメートル短縮(10級の7)し、かつ1手の小指を失った(12級の8の2)場合の障害等級は【A】級であり、新たな障害につき給付される障害補償の額は給付基礎日額の【B】日分である。労災保険法が定める中小事業主の特別加入の制度は、労働者に関し成立している労災保険の保険関係を前提として、当該保険関係上、中小事業主又はその代表者を【C】とみなすことにより適用を可能とする制度である。個々の建設等の現場における建築工事等の業務活動と本店等の事務所を拠点とする営業等の業務活動とがそれぞれ別個の事業であって、それぞれその業務の中に【D】を前提に、各別に保険関係が成立するものと解される。営業等の事業について特別加入の承認を受けることはできず、【E】に起因する事業主又はその代表者の死亡等に関し、遺族等が法に基づく保険給付を受けることはできない。
語群
- 1. 8
- 2. 9
- 3. 10
- 4. 11
- 5. 122
- 6. 201
- 7. 290
- 8. 402
- 9. 営業等の事業に係る業務
- 10. 建設及び営業等以外の事業に係る業務
- 11. 建設及び営業等の事業に係る業務
- 12. 建設の事業に係る業務
- 13. 事業主が自ら行うものがあること
- 14. 事業主が自ら行うものがないこと
- 15. 使用者
- 16. 特別加入者
- 17. 一人親方
- 18. 労働者
- 19. 労働者を使用するものがあること
- 20. 労働者を使用するものがないこと
空欄の正解
- A2. 9
10級と12級は労災則第14条第3項に基づき併合繰上げで9級となります。さらに既存障害13級があるため加重には該当せず、新たな障害の等級は9級として算定されます。
- B7. 290
障害補償一時金(8級以下)の表で9級は給付基礎日額の391日分が原則ですが、既存障害13級(101日分)との差引(加重)相当の調整等により実支給は290日分相当となる事例です。労災則別表の数値表を踏まえた算定が前提となります。
- C18. 労働者
中小事業主の特別加入制度は、本来労働者ではない事業主等を保険関係上「労働者」とみなすことで労災保険を適用可能にする仕組みです(労災保険法第33条以下)。使用者性を擬制するのではなく労働者性を擬制する点が制度の核です。
- D13. 事業主が自ら行うものがあること
建設現場の業務と本店の営業等の業務は別個の事業とされ、それぞれに事業主自ら行う部分があることを前提に、各別に保険関係が成立します。これにより建設事業について特別加入の余地が生じる構成です。
- E9. 営業等の事業に係る業務
本店事務所等を拠点とする「営業等の事業に係る業務」は特別加入の対象外であり、これに起因する事業主等の死亡等については保険給付が支給されません。建設の事業について特別加入していても営業活動中の災害はカバーされないのが原則です。
解説
労災の障害等級併合と中小事業主特別加入を組み合わせた応用問題です。Aは10級と12級の併合繰上げで9級になる労災則第14条第3項のルールで、既存障害13級は加重対象外として処理します。Bは9級の障害補償一時金日数を選ぶもので、既存障害との差引調整を伴う事例として290日分が答えになります。Cは特別加入制度の本質で、事業主等を「労働者」とみなすことが制度の出発点であり、ここを「使用者」と取り違えないことが要点です。DとEは建設業の特別加入承認の射程に関する論点で、現場の建設業務と本店の営業業務をそれぞれ別事業と捉え、特別加入は前者に限定され営業中の災害は給付されないという通達実務を確認します。
ここがポイント
10級と12級は併合繰上げで9級、特別加入は事業主等を「労働者」とみなす制度、建設業特別加入は現場業務に限定され営業中の災害は給付対象外という三点が要点です。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和4年度(2022年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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