令和5年度 社労士労働者災害補償保険法難易度 標準

令和5年度 社労士試験 問15 遺族補償年金

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和5年度 社会保険労務士試験 試験問題」問15(原文のまま・無改変)

遺族補償年金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    夫が遺族補償年金の受給資格者となるには、労働者の死亡当時60歳以上であるか一定の障害の状態にあることが必要です(経過措置を除く)。障害のない50歳の夫は受給資格者とならず、本肢は誤りです。

  • 2誤り

    一定の障害の状態にある子は年齢にかかわらず受給資格者となり得ます。障害基礎年金を受給していることは生計維持の判断を直ちに否定するものではなく、受給資格者ではないと断ずる本肢は誤りです。

  • 3誤り

    労働者の死亡当時胎児であった子は、出生したときに将来に向かって受給資格者となります(労災法16条の2第2項)。出生後も受給資格者ではないとする本肢は誤りです。

  • 4正しい

    就職後極めて短期間で死亡し現実には生計維持に至らなかった遺族でも、労働者が生存していれば生計維持関係がまもなく常態となったであろうことが明らかな場合は、生計維持要件を満たすものとして受給資格者となります。本肢が正しい記述です。

  • 5誤り

    死亡当時30歳未満で子のない妻は、受給権の取得から5年を経過したときに受給権が消滅します(失権)。「受給開始から5年」ではなく『受給権取得から5年』であり、表現が厳密でなく本問の正解とはなりません。設問の答えは肢4です。

解説

正解は肢4です。生計維持の認定では、現実に労働者の収入で生計を維持していた場合のほか、労働者が生存していたとすればその収入によって生計を維持する関係がまもなく常態となったであろうことが明らかな場合も、生計維持要件を満たすものとして遺族補償年金の受給資格者と認められます。肢1は夫の年齢・障害要件を欠く点、肢2は障害のある子の受給資格を否定する点、肢3は胎児であった子が出生時に受給資格者となる点(16条の2第2項)が、それぞれ誤りです。肢5は30歳未満で子のない妻の失権を「受給権取得から5年」とする点との対比で、最も適切な正解は肢4です。

ここがポイント

遺族補償年金の受給資格者となる夫・父母・祖父母・兄弟姉妹は60歳以上又は一定障害が必要。胎児は出生時に受給資格者となる。30歳未満で子のない妻は受給権取得から5年で失権。

本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和5年度(2023年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。