令和5年度 社労士労働基準法及び労働安全衛生法難易度 標準

令和5年度 社労士試験 問3 年少者・妊産婦等の保護

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和5年度 社会保険労務士試験 試験問題」問3(原文のまま・無改変)

労働基準法の年少者及び妊産婦等に係る規定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

正解1選択肢 1 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    妊娠中の女性及び坑内業務に従事しない旨を申し出た女性について坑内業務が制限されるのは、「人力により行われる掘削の業務その他の女性に有害な業務として厚生労働省令で定めるもの」に限られます(労基法64条の2第2号)。「坑内で行われるすべての業務」とする点が誤りです。

  • 2正しい

    妊娠4か月以後の分娩は流産・人工妊娠中絶を含め「出産」として扱われ、その場合は産後休業(65条2項)の適用があります。妊娠4か月未満の中絶では産前産後休業の問題は生じないため、本肢は正しい記述です。

  • 3正しい

    産前6週間は女性が請求して初めて就業させてはならない期間であり、請求せず就業している場合は19条の解雇制限期間に当たりません。もっとも行政上は当該期間に解雇しないよう指導するとされており、本肢は正しい記述です。

  • 4正しい

    労基法33条1項の災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働は年少者にも適用されますが、妊産婦が請求した場合は時間外・休日労働・深夜業をさせることができません(66条)。本肢は正しい記述です。

  • 5正しい

    61条・62条・63条はそれぞれ「使用してはならない」「業務に就かせてはならない」「労働させてはならない」と表現は異なりますが、いずれも現実に労働させることを禁止する趣旨である点で共通します。本肢は正しい記述です。

解説

誤っているのは肢1です。坑内業務について、満18歳に満たない者(年少者)はすべての坑内労働が禁止されますが(労基法63条)、年少者以外の女性については規制内容が異なります。妊娠中の女性及び坑内業務に従事しない旨を申し出た女性に対して禁止されるのは、「人力により行われる掘削の業務その他の女性に有害な業務として厚生労働省令で定めるもの」に限られます(64条の2第2号)。したがって「坑内で行われるすべての業務」に就かせてはならないとする肢1は誤りです。肢2〜5はいずれも年少者・妊産婦保護に関する正しい記述です。

ここがポイント

坑内業務の制限は対象により範囲が異なる。年少者は全面禁止、妊娠中・申出女性は有害業務(掘削等)に限定、その他の女性は掘削等の有害業務のみ。妊娠4か月以後の分娩は流産・中絶も「出産」扱い。

本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和5年度(2023年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。