令和5年度 社労士試験 問60 障害厚生年金・遺族厚生年金(組合せ)
厚生年金保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。 ア 障害厚生年金の給付事由となった障害について、国民年金法による障害基礎年金を受けることができない場合において、障害厚生年金の額が障害等級2級の障害基礎年金の額に2分の1を乗じて端数処理をして得た額に満たないときは、当該額が最低保障額として保障される。なお、配偶者についての加給年金額は加算されない。 イ 甲は、障害等級3級の障害厚生年金の支給を受けていたが、63歳のときに障害等級3級に該当する程度の障害の状態でなくなったために当該障害厚生年金の支給が停止された。その後、甲が障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく65歳に達したとしても、障害厚生年金の受給権は65歳に達した時点では消滅しない。 ウ 遺族厚生年金を受けることができる遺族のうち、夫については、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していた者で、55歳以上であることが要件とされており、かつ、60歳に達するまでの期間はその支給が停止されるため、国民年金法による遺族基礎年金の受給権を有するときも、55歳から遺族厚生年金を受給することはない。 エ 遺族厚生年金は、障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にある障害厚生年金の受給権者が死亡したときにも、一定の要件を満たすその者の遺族に支給されるが、その支給要件において、その死亡した者について保険料納付要件を満たすかどうかは問わない。 オ 遺族厚生年金と当該遺族厚生年金と同一の支給事由に基づく遺族基礎年金の受給権も有している妻が、30歳に到達する日前に当該遺族基礎年金の受給権が失権事由により消滅した場合、遺族厚生年金の受給権は当該遺族基礎年金の受給権が消滅した日から5年を経過したときに消滅する。
肢ごとの解説
- 1誤り
アは誤りですがイは正しいため、組合せとして適切ではありません。
- 2正しい
誤りはアとウです。アの障害厚生年金(3級)の最低保障額は障害等級2級の障害基礎年金の額の『4分の3』であり、『2分の1』は誤り。ウは、夫が遺族基礎年金の受給権を有するときは55歳以上60歳未満でも遺族厚生年金が支給され(支給停止が解除され)るため、誤りです。
- 3誤り
イは正しく、エも保険料納付要件を問わない点で正しいため、両者を誤りとする組合せは不適切です。
- 4誤り
ウは誤りですがオは正しいため、組合せとして適切ではありません。
- 5誤り
エ・オはいずれも正しい記述であり、誤りの組合せにはなりません。
解説
正解は肢2で、誤りはアとウです。アは、障害等級3級の障害厚生年金の最低保障額が障害等級2級の障害基礎年金の額の『4分の3』であるべきところを『2分の1』としており誤りです。ウは、夫の遺族厚生年金は原則55歳以上で受給権を取得し60歳まで支給停止されますが、夫が遺族基礎年金の受給権を有する場合はその間支給停止が解除され、55歳から遺族厚生年金を受給できるため誤りです。イ(3級不該当でも65歳までは失権しない)、エ(障害等級1・2級の障害厚生年金受給者死亡では保険料納付要件不問)、オ(30歳前に遺族基礎年金が失権した妻の遺族厚生年金は失権日から5年で消滅)はいずれも正しい記述です。
ここがポイント
障害等級3級の障害厚生年金の最低保障は2級障害基礎年金額の4分の3。夫が遺族基礎年金を受けられる間は支給停止が解除され55歳から遺族厚生年金を受給できる。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和5年度(2023年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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