令和6年度 社労士試験 問16 海外派遣特別加入制度
労災保険の海外派遣特別加入制度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
海外派遣者の特別加入は、派遣元の団体又は事業主が政府に承認を申請し、政府の承認があった場合に成立します。本肢は正しい記述です。
- 2正しい
雇用関係が転勤・在籍出向・移籍出向等のいずれの形態であっても、派遣元事業主の命令で海外の事業に従事し現実の労働関係をもつ限り、特別加入の資格に影響しません。本肢は正しい記述です。
- 3誤り
海外派遣特別加入者が同一の事由について派遣先国の労災保険から給付を受けられる場合でも、わが国の労災保険給付との間で当然に調整がなされる仕組みは設けられていません。「調整がなされなければならない」とする本肢は誤りとされています(公式にはC及びDを正答とする扱い)。
- 4誤り
海外派遣特別加入者の赴任途上・帰任途上の災害については、業務に従事する区間として保護されうるものであり、一律に「保険給付は行われない」とする本肢も誤りとされています(公式にはC及びDを正答とする扱い)。
- 5正しい
海外出張者か海外派遣者かは、国内事業場に所属し当該事業場の使用者の指揮に従うのか、海外の事業場に所属して当該事業場の使用者の指揮に従うのかという勤務の実態を総合的に勘案して判定されます。本肢は正しい記述です。
解説
本問は公式にC(肢3)及びD(肢4)の双方を正答とする扱いとされています(answer は便宜上C=3を設定)。肢3は、海外派遣特別加入者が派遣先国の労災保険から給付を受けられる場合に、わが国の給付と当然に調整がなされなければならないとする点が、そのような調整の仕組みがないため誤りです。肢4は、赴任途上・帰任途上の災害について一律に保険給付が行われないとする点が誤りです。一方、肢1の承認による加入、肢2の雇用形態を問わない加入資格、肢5の海外出張者と海外派遣者の判定基準はいずれも正しい記述です。海外派遣特別加入は『出張か派遣か』の区別と、特別加入の成立手続が頻出論点です。
ここがポイント
海外派遣(特別加入が必要)と海外出張(手続不要で当然保護)の区別は、所属事業場と指揮命令の実態で判定。本問は公式に肢3・肢4の双方を正答とする出題。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和6年度(2024年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。