令和6年度 社労士試験 問21 被保険者
雇用保険の被保険者に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
株式会社の代表取締役は、会社の代表機関であり、使用従属関係に立つ労働者には当たらないため、報酬の面で労働者的性格が強いとしても被保険者とはなりません。したがって誤りです(取締役であっても部長等を兼ね労働者性が認められる兼務役員は別論ですが、代表取締役は被保険者となりません)。
- 2正しい
適用事業の事業主に雇用されつつ別に自営業を営む者でも、当該事業主の下での就業条件が被保険者の要件(週所定労働時間 20 時間以上等)を満たす限り被保険者となり、正しい記述です。
- 3正しい
被保険者資格は雇用関係の存続によって判断されるため、長期欠勤で賃金の支払を受けていなくても、雇用関係が存続し他の要件を満たす限り被保険者となり、正しい記述です。
- 4正しい
企業組合の組合員でも、組合関係とは別に組合との間に使用従属関係があり、その労働の対償として賃金が支払われている場合は、他の要件を満たす限り被保険者となり、正しい記述です。
- 5正しい
昼間学生は原則として被保険者となりませんが、夜間学部に在籍する者は昼間に就労できるため、他の要件を満たす限り被保険者となり、正しい記述です。
解説
雇用保険の被保険者は、使用従属関係の下で雇用される労働者であることが前提です。株式会社の代表取締役は会社を代表する機関であって、自ら使用される労働者ではないため、報酬面で労働者的性格が強いと評価されても被保険者にはなりません。よって肢1が誤りです。一方、兼業の自営業者(肢2)、長期欠勤で無給の者(肢3)、使用従属関係のある企業組合員(肢4)、夜間学部生(肢5)は、いずれも使用従属関係と所定の要件を満たせば被保険者となります。代表取締役は被保険者とならない、兼務役員は労働者性の範囲で被保険者となり得る、という区別を押さえることが重要です。
ここがポイント
代表取締役は会社代表機関であり被保険者とならない。使用従属関係の有無が被保険者該当性の核心。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和6年度(2024年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。