令和6年度 社労士労務管理その他の労働に関する一般常識難易度 難

令和6年度 社労士試験 問34 労働関係法規

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和6年度 社会保険労務士試験 試験問題」問34(原文のまま・無改変)

労働関係法規に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 労働者の募集を行う者及び募集受託者は、職業安定法に基づく業務に関して新聞、雑誌その他の刊行物に掲載する広告、文書の掲出又は頒布その他厚生労働省令で定める方法により労働者の募集に関する情報その他厚生労働省令で定める情報を提供するときは、正確かつ最新の内容に保たなければならない。 イ 最低賃金法第 8 条は、「最低賃金の適用を受ける使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該最低賃金の概要を、常時作業場の見やすい場所に掲示し、又はその他の方法で、労働者に周知させるための措置をとらなければならない。」と定めている。 ウ 障害者専用の求人の採用選考又は採用後において、仕事をする上での能力及び適性の判断、合理的配慮の提供のためなど、雇用管理上必要な範囲で、プライバシーに配慮しつつ、障害者に障害の状況等を確認することは、障害者であることを理由とする差別に該当せず、障害者の雇用の促進等に関する法律に違反しない。 エ 労働施策総合推進法第 9 条は、「事業主は、労働者がその有する能力を有効に発揮するために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、労働者の配置(業務の配分及び権限の付与を含む。)及び昇進について、厚生労働省令で定めるところにより、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えなければならない。」と定めている。 オ 基本給の一部について、労働者の業績又は成果に応じて支給しているY社において、通常の労働者が販売目標を達成した場合に行っている支給を、短時間労働者であるXについて通常の労働者と同一の販売目標を設定し、当該販売目標を達成しない場合には支給を行っていなくても、パートタイム・有期雇用労働法上は問題ない。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    アもイも正しい記述であり、誤っているものの組合せとはならないため、(アとイ)は正解ではありません。

  • 2誤り

    ア・ウはいずれも正しい記述であり、誤りの組合せとはならないため、(アとウ)は正解ではありません。

  • 3誤り

    イは正しい記述であり、誤っているのはエとオであることから、(イとエ)は正解ではありません。

  • 4誤り

    ウは正しい記述であり、誤っているのはエとオであることから、(ウとオ)は正解ではありません。

  • 5正しい

    エは労働施策総合推進法第 9 条の趣旨(募集・採用における年齢にかかわりない均等な機会の付与)を『配置・昇進』に置き換えている点で誤り、オは短時間労働者に通常の労働者と同一の販売目標を課して達成しない場合に不支給とするのは不合理な待遇差に当たり得る点で誤りであるため、誤っているものの組合せ(エとオ)が正解です。

解説

労働関係諸法の横断問題です。ア(職業安定法の募集情報の的確表示義務)、イ(最低賃金法第 8 条の周知義務)、ウ(障害者雇用促進法の下で必要な範囲での障害状況の確認は差別に当たらない)はいずれも正しい記述です。これに対しエは、労働施策総合推進法第 9 条が定めるのは『募集及び採用』における年齢にかかわりない均等な機会の付与であり、『配置・昇進』に置き換えている点が誤りです。オは、短時間労働者であるXに通常の労働者と同一の販売目標を設定し、達成しない場合に成果給を支給しない取扱いは、パートタイム・有期雇用労働法の不合理な待遇の禁止に照らして問題があり得るため誤りです。したがって誤っているものはエとオで、肢5が正解です。条文が規律する場面(募集・採用か配置・昇進か)の取り違えに注意しましょう。

ここがポイント

労働施策総合推進法9条は『募集・採用』の年齢均等機会。短時間労働者への過度な目標設定による成果給不支給は不合理待遇。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和6年度(2024年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。