令和6年度 社労士試験 問43 解散・出産費貸付・特例退職被保険者等
健康保険法に関する次のアからオの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記AからEまでのうちどれか。 ア 健康保険組合が解散したとき、協会が健康保険組合の権利義務を承継する。健康保険組合が解散したときに未払い傷病手当金及びその他、付加給付等があれば、健康保険組合解散後においても支給される。しかし、解散後に引き続き発生した事由による傷病手当金の分については、組合員として受け取ることができる傷病手当金の請求権とは認められないので、協会に移管の場合は、これを協会への請求分として支給し、付加給付は認められない。 イ 協会管掌健康保険の被保険者(被保険者であった者を含む。)で、家族出産育児一時金の支給を受けることが見込まれる場合、妊娠 4 か月以上の被扶養者を有する者が医療機関に一時的な支払いが必要になったときは、協会の出産費貸付制度を利用して出産費貸付金を受けることができる。 ウ 適用事業所の事業主は、廃止、休止その他の事情により適用事業所に該当しなくなったときは、健康保険法施行規則第 22 条の規定により申請する場合を除き、当該事実があった日から 5 日以内に、所定の事項(事業主の氏名又は名称及び住所、事業所の名称及び所在地、適用事業所に該当しなくなった年月日及びその理由)を記載した届書を厚生労働大臣又は健康保険組合に提出しなければならない。 エ 特例退職被保険者の標準報酬月額については、健康保険法第 41 条から同法第 44 条までの規定にかかわらず、当該特定健康保険組合が管掌する前年( 1 月から 3 月までの標準報酬月額については、前々年)の 9 月 30 日における特例退職被保険者を含む全被保険者の同月の標準報酬月額を平均した額の範囲内においてその規約で定めた額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額となる。 オ 協会は、 2 年ごとに、翌事業年度以降の 5 年間についての協会が管掌する健康保険の被保険者数及び総報酬額の見通し並びに保険給付に要する費用の額、保険料の額(各事業年度において財政の均衡を保つことができる保険料率の水準を含む。)その他の健康保険事業の収支の見通しを作成し、厚生労働大臣に届け出るものとする。
肢ごとの解説
- 1誤り
誤っているものの組合せを問う形式です。ア・イはいずれも正しい記述であるため、これらを誤りとして組み合わせる本肢は正解になりません。
- 2誤り
ア・ウはいずれも正しい記述です。誤りを含まないこの組合せは正解になりません。
- 3誤り
イは正しい記述であり、誤りのエと組み合わせる本肢は『誤っているものの組合せ』として不適切で正解になりません。
- 4誤り
ウは正しい記述であり、誤りのオと組み合わせる本肢は正解になりません。
- 5正しい
エは特例退職被保険者の標準報酬月額の基礎を『前年(1〜3月分は前々年)9月30日の全被保険者の平均額』とする点が条文と異なり誤り、オは協会が収支見通しを作成する周期が『2年ごと』ではなく原則『毎年度』である点で誤りです。誤っているものの組合せはエとオであり、本肢が正解です。
解説
正解は肢5(エとオ)です。エは特例退職被保険者の標準報酬月額の算定基礎について条文の規定する平均額の取扱いと異なる点で誤り、オは協会が翌事業年度以降の収支見通しを作成・届出する周期を『2年ごと』とする点が誤りです(正しくは毎事業年度作成する仕組みです)。アの解散後の給付の取扱い、イの出産費貸付制度(妊娠4か月以上の被扶養者を有する場合等)、ウの適用事業所非該当の届出(5日以内)はいずれも正しい記述です。健康保険の各種期間・周期の数字を正確に押さえることが得点の鍵です。
ここがポイント
協会の収支見通しは『毎事業年度』作成・届出(翌年度以降5年間が対象)。出産費貸付は妊娠4か月以上で家族出産育児一時金等の支給見込みが要件。適用事業所非該当の届出は5日以内。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和6年度(2024年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。