令和6年度 社労士試験 問56 被保険者資格・年金事務所選択・給付乗率等
厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
短時間労働者の所定労働時間は契約上の週20時間未満が原則ですが、実際の労働時間が2か月連続で週20時間以上となり、引き続き続くと見込まれる場合は、3か月目の初日に被保険者資格を取得する取扱いです。実務上の通達に沿った正しい記述です。
- 2誤り
2か所の適用事業所に同時使用される第1号厚生年金被保険者は、業務を分掌する年金事務所を選択する届出を行いますが、届出義務者は事業主ではなく被保険者本人であり、本肢は提出者を誤っています。
- 3誤り
総報酬制導入後の給付乗率は原則1000分の5.481で、生年月日による経過的乗率(引上げ)が用いられるのは昭和21年4月1日以前生まれの者です。「昭和36年4月1日以前」とする本肢は基準となる生年月日が誤りです。
- 4誤り
届出による婚姻関係が実態を全く失っている場合には、重婚的内縁関係にある者を事実婚関係にある者として認定する余地があります。「認定されることはない」と言い切る本肢は誤りです。
- 5誤り
事後重症による障害厚生年金は請求によって受給権が発生し、支給は請求した日の属する月の翌月から始まります。障害状態に至った日まで遡って支給されるわけではないため、本肢は誤りです。
解説
特定適用事業所の短時間労働者は、契約上の所定労働時間が週20時間未満であっても、実際の労働時間が2か月連続で週20時間以上となり今後も継続が見込まれる場合は、3か月目の初日に被保険者資格を取得する取扱いとされています(実務通達)。よって肢1が正しい記述です。肢2は届出義務者が事業主ではなく被保険者本人である点、肢3は経過的乗率の基準が昭和21年4月1日以前生まれである点、肢4は重婚的内縁の認定余地を否定している点、肢5は事後重症は請求月の翌月から支給され遡及しない点で、それぞれ誤りです。
ここがポイント
短時間労働者の週20時間判定は実態が2か月連続で超え継続見込なら3か月目初日に資格取得。事後重症は請求月の翌月から支給(遡及なし)。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する令和6年度(2024年度)社会保険労務士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。