令和7年度 社労士試験 問34 労働契約法等
労働契約法等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
職種や業務内容を特定のものに限定する旨の合意がある場合、使用者は労働者の個別的同意なしに合意に反する配置転換を命ずる権限を有しないとするのが最高裁の判例(令和6年)です。本肢は正しい記述です。
- 2正しい
労働契約法第3条第2項の均衡考慮の原則は、就業の実態に応じた均衡を考慮すべきものとし、この均衡には正規・非正規など異なる雇用形態間の均衡も含まれます。本肢は正しい記述です。
- 3正しい
労働契約法第4条第1項の労働条件の理解促進は、締結前の労働条件説明の場面や締結・変更後の継続中の各場面を広く含み、労基法第15条第1項の締結時の明示義務より広いものとされています。本肢は正しい記述です。
- 4誤り
在籍出向から出向元への復帰命令については、出向元との雇用契約上の地位が継続している以上、原則として復帰につき改めて労働者の個別的同意を得る必要はないとするのが最高裁の判例です。復帰命令に原則として労働者の同意を要するとする本肢は判例と異なり誤りです。
- 5正しい
無期転換申込権を行使しないまま有期労働契約が更新された場合、更新後の有期労働契約についても通算契約期間が5年を超えていれば新たに無期転換申込権が発生し、更新後の契約期間満了日までの間に行使することができます。本肢は正しい記述です。
解説
正解は肢4です。在籍出向を命じられた労働者を出向元へ復帰させる命令については、出向元との雇用契約に基づく従業員たる地位が継続している以上、原則として復帰につき改めて労働者の個別的同意を要しないとするのが最高裁の判例です。出向を命ずる際には個別的同意等の根拠が問題となる一方、復帰命令は原則として同意不要である点が出向と復帰の違いです。職種限定合意がある場合の配置転換命令権の否定(肢1)、無期転換申込権が更新ごとに新たに発生する点(肢5)も重要判例・条文知識です。
ここがポイント
在籍出向からの復帰命令は原則として労働者の個別同意不要(判例)。出向命令時の同意の要否と区別。職種限定合意があれば同意なき配転命令はできない(判例)。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和7年度(2025年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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