令和7年度 社労士試験 問56 厚生年金保険法
厚生年金保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
脱退一時金は、原則として日本国籍を有しない者で被保険者期間が6月以上ある等の要件を満たす者が請求できますが、『日本の永住資格を有するとき』であっても、国民年金の被保険者でない等の要件を満たせば請求は妨げられません。永住資格があれば一律請求できないかのように述べる本肢は誤りです。
- 2誤り
脱退一時金は、その後再び要件を満たした場合には改めて請求することができます。一度受給したら二度と請求できないとする本肢は誤りです。
- 3誤り
財政検証で所得代替率が50%を下回ると見込まれる場合に求められるのは、調整期間の『終了』の検討ではなく給付水準の調整等の措置の検討です。50%を下回る場合に調整を終了する旨とする本肢は方向性が逆で誤りです。
- 4正しい
初診日は原則として初めて治療目的で医療機関を受診した日とし健診日は初診日として扱いませんが、初診日の医証が得られず医学的に直ちに治療が必要と認められる健診結果で、請求者から健診日を初診日とする申立てがある場合は、資料を求めた上で健診日を初診日と認めることができます。記述のとおりで本肢が正しい記述です。
- 5誤り
中高齢寡婦加算は、長期要件の遺族厚生年金では夫の被保険者期間月数が原則240以上であることが必要ですが、夫が障害等級2級の障害厚生年金の受給権者であった等の短期要件による死亡の場合は、被保険者期間が240未満でも中高齢寡婦加算が行われます。240未満なら一律行われないとする本肢は誤りです。
解説
正解は肢4です。初診日は本来初めて治療目的で受診した日で健診日は含めませんが、初診日の医証が得られず直ちに治療が必要な健診結果で本人の申立てがある場合には、健診日を初診日と認める例外的取扱いが認められます。肢1の脱退一時金は永住資格のみで一律不可とはならず、肢2は要件を再び満たせば再請求でき、肢3は所得代替率50%割れ時に求められるのは給付調整の検討であって調整終了ではなく、肢5は短期要件の遺族厚生年金では240月未満でも中高齢寡婦加算が行われる点で誤りです。
ここがポイント
初診日は原則『初めて治療目的で受診した日』。例外的に医証不能かつ要治療の健診結果+本人申立てで健診日を初診日と認め得る。短期要件の遺族厚生年金は240月未満でも中高齢寡婦加算あり。
本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和7年度(2025年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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