令和7年度 社労士労働者災害補償保険法(選択式)難易度 やや難選択式

令和7年度 社労士試験 問72 遺族補償年金・長期家族介護者援護金・労災就学援護費

問題(引用)出典: 全国社会保険労務士会連合会 試験センター「令和7年度 社会保険労務士試験 試験問題」問72(原文のまま・無改変)

次の文中の  の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。

1遺族補償年金を受けることができる、障害の状態にある遺族の障害の状態について、労災保険法施行規則第15条は、「障害の状態は、身体に別表第1の障害等級の 【A】 に該当する障害がある状態又は負傷若しくは疾病が治らないで、身体の機能若しくは精神に、 【B】 が高度の制限を受けるか、若しくは 【B】 に高度の制限を加えることを必要とする程度以上の障害がある状態とする。」と定めている。2労災保険法施行規則第36条第1項は、「長期家族介護者援護金は、別表第1の障害等級第1級若しくは第2級の障害補償年金、複数事業労働者障害年金若しくは障害年金又は別表第2の傷病等級第1級若しくは第2級の傷病補償年金、複数事業労働者傷病年金若しくは傷病年金を受けていた期間が 【C】 以上である者の遺族のうち、支援が必要な者として厚生労働省労働基準局長が定める要件を満たす者に対して、支給するものとする。」と規定している。3最高裁判所は、労災就学援護費不支給決定が抗告訴訟の対象となるかが問題となった事件において、次のように判示した。「労災就学援護費に関する制度の仕組みにかんがみれば、〔労災保険〕法は、労働者が業務災害等を被った場合に、政府が、〔労災保険〕法第3章の規定に基づいて行う保険給付を 【D】 するために、労働福祉事業〔現・社会復帰促進等事業〕として、保険給付と同様の手続により、被災労働者又はその遺族に対して労災就学援護費を支給することができる旨を規定しているものと解するのが相当である。そして、被災労働者又はその遺族は、上記のとおり、所定の支給要件を具備するときは所定額の労災就学援護費の支給を受けることができるという抽象的な地位を与えられているが、具体的に支給を受けるためには、 【E】 に申請し、所定の支給要件を具備していることの確認を受けなければならず、 【E】 の支給決定によって初めて具体的な労災就学援護費の支給請求権を取得するものといわなければならない。そうすると、 【E】 の行う労災就学援護費の支給又は不支給の決定は、〔労災保険〕法を根拠とする優越的地位に基づいて一方的に行う公権力の行使であり、被災労働者又はその遺族の上記権利に直接影響を及ぼす法的効果を有するものであるから、抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるものと解するのが相当である。」

語群

  1. 1. 3年
  2. 2. 5年
  3. 3. 7年
  4. 4. 10年
  5. 5. 確保
  6. 6. 厚生労働大臣
  7. 7. 第1級
  8. 8. 第5級以上
  9. 9. 第8級以上
  10. 10. 第12級以上
  11. 11. 代替
  12. 12. 都道府県労働局長
  13. 13. 日常生活
  14. 14. 日常生活又は社会生活
  15. 15. 付加
  16. 16. 補完
  17. 17. 労働
  18. 18. 労働基準監督署長
  19. 19. 労働者災害補償保険審査官
  20. 20. 労働又は社会生活

空欄の正解

  • A8. 第5級以上

    遺族補償年金を受けられる障害状態にある遺族の障害等級は「第5級以上」と定められています。比較的重い障害を要件とする趣旨です。

  • B17. 労働

    施行規則第15条は、身体の機能・精神に「労働」が高度の制限を受ける等の障害がある状態と定めます。遺族の稼得能力に着目した規定です。

  • C4. 10年

    長期家族介護者援護金は、障害(補償)年金等を受けていた期間が「10年」以上である者の遺族のうち支援が必要な者に支給されます。長期間の介護を要件としています。

  • D16. 補完

    判例は、政府が保険給付を「補完」するために社会復帰促進等事業として労災就学援護費を支給できると述べています。給付の代替や付加ではなく補完です。

  • E18. 労働基準監督署長

    労災就学援護費の支給・不支給を決定する主体は「労働基準監督署長」です。その決定が処分性を持つため抗告訴訟の対象となるとしたのが本判例の結論です。

解説

正解はA=8(第5級以上)、B=17(労働)、C=4(10年)、D=16(補完)、E=18(労働基準監督署長)です。遺族補償年金の受給資格における「障害の状態にある」遺族とは、施行規則第15条により障害等級第5級以上に該当するか、傷病が治らず身体の機能・精神に労働が高度の制限を受ける等の状態をいいます。長期家族介護者援護金は、障害(補償)年金等の第1級・第2級を10年以上受けていた者の遺族のうち支援が必要な者に支給されます。労災就学援護費に関する最判平15・9・4は、労災就学援護費が保険給付を補完する社会復帰促進等事業であり、労働基準監督署長の支給・不支給決定によって具体的な請求権が生じるため、当該決定は抗告訴訟の対象となる行政処分に当たると判示しました。

ここがポイント

障害状態の遺族=障害等級第5級以上又は労働が高度に制限される状態。長期家族介護者援護金は受給期間10年以上が要件。労災就学援護費(社会復帰促進等事業)の支給・不支給決定は労働基準監督署長が行い処分性あり。

本ページに掲載する試験問題(問題文・選択肢)は、令和7年度(2025年度)社会保険労務士試験のうち、公開されている過去問資料を参照して収録しています。正解は、全国社会保険労務士会連合会 試験センターが公表する正答に基づきます。社会保険労務士試験は試験センターが試験問題用紙を一般公開していないため、問題文・選択肢の収録は公開過去問資料を参照したものです。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。