平成29年度 宅建権利関係難易度 やや難

平成29年度 宅建試験 問6 相続

問題(引用)出典: 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「平成29年度 宅地建物取引士資格試験 試験問題」問6(原文のまま・無改変)

Aが死亡し、相続人がBとCの2名であった場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

正解3選択肢 3 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    ①は配偶者Bと子Cの相続でBの相続分は2分の1、②は子B・C2名の相続でBの相続分も2分の1です。いずれも2分の1で等しく、①の方が大きいとはいえないため本肢は誤りです。

  • 2誤り

    遺産分割協議成立前にBが死亡した場合、Bが有していたAの相続人たる地位はBの相続人(配偶者Dと子E)に承継されます(数次相続)。代襲相続ではなく、DとEがともに分割協議を行うため、Eのみが代襲相続人として行うとする本肢は誤りです。

  • 3正しい

    遺産分割までに生じた賃料債権は遺産とは別個の財産で、各共同相続人が相続分に応じ分割単独債権として確定的に取得します(判例)。後の遺産分割で不動産をBが取得しても、Cが取得済みの賃料債権を清算する必要はなく、本肢は正しい記述です。

  • 4誤り

    限定承認は共同相続人の全員が共同してのみ行うことができます(民法923条)。Bが申述しただけでCも申述したとみなされるわけではなく、本肢は誤りです。

解説

正解は肢3です。遺産分割が成立するまでの間に遺産である不動産から生じた賃料債権は、遺産とは別個の財産であり、各共同相続人が相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得します(判例)。したがって、後の遺産分割で当該不動産をBが取得することになっても、その帰属は賃料債権に影響せず、Cが既に取得した賃料債権を清算する必要はありません。肢1は①②とも相続分が2分の1で等しい点、肢2は数次相続でありDとEが分割協議を行う点、肢4は限定承認が相続人全員の共同でなければできない(民法923条)点で、それぞれ誤りです。

ここがポイント

遺産から生じた賃料債権は遺産分割の対象とは別個に各相続人が相続分で確定取得し、後の分割の遡及効に左右されない(判例)。限定承認は共同相続人全員の共同申述が必要。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する平成29年度(2017年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。