令和2年度 宅建試験 問8 相続(代襲相続・相続人)
相続(令和8年7月1日に相続の開始があったもの)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
相続回復請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間(又は相続開始の時から20年)行使しないときは時効によって消滅します(民法884条)。本肢は条文どおりで正しい記述です。
- 2誤り
被相続人の子の系統では、代襲者(孫)が死亡しているときはさらにその子(ひ孫)が再代襲して相続人となります(民法887条3項)。直系卑属の代襲は何代でも続くため、『代襲者の子が相続人となることはない』とする本肢は誤り(=本問の正解)です。
- 3正しい
相続人の順位は子→直系尊属→兄弟姉妹であり、先順位の直系尊属が相続人となる場合、後順位の兄弟姉妹は相続人となりません(民法889条)。本肢は正しい記述です。
- 4正しい
兄弟姉妹の系統の代襲相続は一代限り(兄弟姉妹の子=甥・姪まで)であり、再代襲は認められません(民法889条2項は887条3項を準用しない)。兄弟姉妹の孫は相続人とならず、本肢は正しい記述です。
解説
正解は肢2です。被相続人の子(直系卑属)の系統では、代襲相続は再代襲・再々代襲と何代でも続きます。代襲者である孫が既に死亡しているときは、さらにその子(ひ孫)が再代襲して相続人となります(民法887条3項)。したがって『代襲者の子が相続人となることはない』とする本肢は誤りです。肢1は相続回復請求権の時効(884条)、肢3は相続順位(直系尊属が相続するとき兄弟姉妹は相続しない)、肢4は兄弟姉妹の代襲が一代限り(再代襲なし)である点で、いずれも正しい記述です。
ここがポイント
直系卑属(子・孫)の代襲は再代襲・再々代襲と無限に続く。これに対し兄弟姉妹の代襲は『一代限り(甥・姪まで)』で再代襲しない。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和2年度(2020年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。(10月実施分)
解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。