令和6年度 宅建権利関係難易度 やや難

令和6年度 宅建試験 問10 契約不適合責任(買主の権利)

問題(引用)出典: 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和6年度 宅地建物取引士資格試験 試験問題」問10(原文のまま・無改変)

売買契約の目的物が品質に関して契約の内容に適合しない場合において、当該契約不適合が売主及び買主のいずれの責めにも帰することができない事由によるものであるとき、履行の追完請求権、代金の減額請求権、損害賠償請求権及び契約の解除権のうち、民法の規定によれば、買主が行使することができない権利のみを掲げたものとして正しいものは次の記述のうちどれか。なお、上記帰責性以外の点について、権利の行使を妨げる事情はないものとする。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    履行の追完請求権と契約の解除権はいずれの責めにも帰さない場合でも行使できるため、これらを『行使できない権利』に含める本肢は誤りです。

  • 2誤り

    代金の減額請求権と契約の解除権は売主の帰責性を要しないため行使でき、これらを『行使できない権利』に含める本肢は誤りです。

  • 3誤り

    履行の追完請求権と代金の減額請求権はいずれの責めにも帰さない場合でも行使できるため、これらを『行使できない権利』とする本肢は誤りです。

  • 4正しい

    損害賠償請求権は、契約不適合が売主の責めに帰すべき事由によらないとき(売主に帰責事由がないとき)は行使できません(民法564条・415条1項ただし書)。一方、追完・代金減額・解除は売主の帰責性を要しません。よって行使できないのは損害賠償請求権のみであり、本肢が正しい記述です。

解説

正解は肢4です。契約不適合責任のうち、損害賠償請求権だけは債務不履行の一般原則(民法564条・415条1項ただし書)により売主の帰責事由を要し、不適合が当事者双方の責めに帰さない事由によるときは行使できません。これに対し、履行の追完請求権(562条)、代金減額請求権(563条)、契約の解除権(564条・541条以下)は、いずれも売主の帰責事由を要件とせず行使できます(解除は売主の帰責性不要、買主に帰責事由があるときのみ不可)。したがって買主が行使できない権利は損害賠償請求権のみとなり、肢4が正解です。

ここがポイント

契約不適合の4つの救済のうち、売主の帰責事由が要るのは『損害賠償請求』だけ。追完・代金減額・解除は売主の帰責性不要(解除は買主に帰責事由があるときのみ不可)。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和6年度(2024年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。