令和6年度 宅建権利関係難易度 標準

令和6年度 宅建試験 問8 民法の条文知識(総合)

問題(引用)出典: 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和6年度 宅地建物取引士資格試験 試験問題」問8(原文のまま・無改変)

次の記述のうち、民法の条文として規定されていないものはどれか。

正解1選択肢 1 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    改正前民法526条1項にあった発信主義(隔地者間の契約は承諾の通知を発した時に成立する)は削除され、現行民法では意思表示は到達によって効力を生じる到達主義(民法97条1項)が原則です。現行民法に本記述の条文はないため、これが正解(規定されていないもの)です。

  • 2正しい

    無効な行為に基づく債務の履行として給付を受けた者は原状回復義務を負う旨は、民法121条の2第1項に規定があります。条文として存在し、本記述は規定されています。

  • 3正しい

    代理権の濫用(自己又は第三者の利益を図る目的での代理行為で相手方が悪意・有過失の場合は無権代理とみなす)は、民法107条に規定があります。条文として存在し、本記述は規定されています。

  • 4正しい

    未成年者の法律行為には法定代理人の同意を要するが、単に権利を得・義務を免れる行為はこの限りでない旨は、民法5条1項に規定があります。条文として存在し、本記述は規定されています。

解説

正解は肢1です。問題は『民法の条文として規定されていないもの』を問うており、肢1が該当します。隔地者間の契約の承諾につき発信主義を定めていた旧民法526条1項は債権法改正で削除され、現行民法では意思表示は到達主義(民法97条1項)が原則となっています。肢2の原状回復義務(121条の2)、肢3の代理権濫用(107条)、肢4の未成年者の法律行為(5条1項)は、いずれも現行民法に明文の規定があります。改正で削除・新設された条文の知識が問われています。

ここがポイント

改正により承諾の発信主義(旧526条1項)は削除され到達主義に一本化。代理権濫用(107条)・原状回復義務(121条の2)は改正で明文化された新設条文。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和6年度(2024年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。