平成29年度 行政書士行政法難易度 難

平成29年度 行政書士試験 問25 都市計画と裁量権(判例・空欄補充)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「平成29年度 行政書士試験 試験問題」問25(原文のまま・無改変)

次の文章は、都市計画における建設大臣(当時)の裁量権の範囲に関する原審の判断を覆した最高裁判所判決の一節である。空欄[ Ⅰ ]~[ Ⅳ ]には、それぞれあとのア~エのいずれかの文が入る。原審の判断を覆すための論理の展開を示すものとして妥当なものの組合せはどれか。

正解5選択肢 5 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    Ⅰに原審の判断(エ)ではなく別の文を置く点で、原審の論旨提示から始まる論理の流れに合わず妥当ではありません。

  • 2誤り

    Ⅰを原審を批判するイから始め、Ⅲ・Ⅳの順序も判旨の段階的論証(合理性審査→具体的事実の不確定)と整合しないため妥当ではありません。

  • 3誤り

    Ⅰにイを置き原審の前提提示を欠くため、原審の判断を示してから覆すという展開にならず妥当ではありません。

  • 4誤り

    Ⅰにウ(具体的審査の要請)を先に置くと、原審の前提提示や評価基準の定立より先に審査内容が来てしまい論理が逆転するため妥当ではありません。

  • 5正しい

    Ⅰ=エ(原審の判断の提示)→Ⅱ=ア(その前提では合理性を肯定できないとの批判)→Ⅲ=ウ(合理性審査の段階的枠組みの定立)→Ⅳ=イ(合理性を欠けば違法となるとの帰結)と、原審を提示し批判して判断枠組みを示し結論に至る流れに整合します。

解説

正解は肢5です。本問は原審の判断を覆す論理の順序を問うもので、Ⅰでまず原審が前提とした判断(エ)を提示し、Ⅱでその前提の下では本件公園区域の決定に合理性を肯定できないと批判し(ア)、Ⅲで樹木保全の必要性の判断が合理性を欠く場合にはさらに区域決定の合理性を審査すべきとの枠組みを定立し(ウ)、Ⅳで区域決定が合理性を欠くときは社会通念上著しく妥当性を欠き裁量権の逸脱濫用として違法となるとの帰結(イ)を述べる、という段階的構成になります。原審を提示→批判→判断枠組み→結論という流れを押さえれば組合せが定まります。

ここがポイント

裁量審査型の空欄補充は『原審の前提提示→その批判→判断枠組みの定立→違法の帰結』という論証の段階構造を手がかりに並べる。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成29年度(2017年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

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