平成29年度 行政書士民法難易度 やや難

平成29年度 行政書士試験 問27 社団・組合

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「平成29年度 行政書士試験 試験問題」問27(原文のまま・無改変)

自然人A(以下「A」という。)が団体B(以下「B」という。)に所属している場合に関する次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    アは誤りです。法人の理事は法人の代表機関として法人のために法律行為をするのであり、構成員全員の代理人として行うものではありません。ウも誤りです。

  • 2誤り

    アもエも誤りです。エについて、業務執行組合員でも委任に関する規定(民法648条1項)により特約がなければ当然には報酬を請求できません。

  • 3誤り

    イは妥当ですが、ウが誤りです。組合員は清算前に組合財産の分割を請求することができません(民法676条3項)。

  • 4正しい

    イ(権利能力なき社団の財産は総社員の総有に属する)とオ(業務執行組合員の権限制限は善意無過失の第三者に対抗できない)がいずれも妥当な組合せです。

  • 5誤り

    エは誤り(業務執行組合員も当然には報酬を得られない)であり、オは妥当ですが、組合せとして妥当ではありません。

解説

妥当なものの組合せを選ぶ問題で、正解は肢4(イ・オ)です。イについて、判例上、権利能力なき社団の財産は構成員全員の総有に属するとされ妥当です。オについて、組合の業務執行組合員の代理権に加えた制限は善意無過失の第三者に対抗できず妥当です。これに対し、ア(理事は構成員全員の代理人)は理事が法人の代表機関である点で誤り、ウ(組合員が共有持分の分割を請求できる)は清算前の組合財産分割請求が禁止される点(民法676条3項)で誤り、エ(業務執行組合員が当然に報酬を得る)は委任の規定により特約がなければ無報酬が原則である点で誤りです。

ここがポイント

権利能力なき社団の財産は総社員の総有。組合員は清算前に組合財産の分割請求不可(676条3項)。業務執行組合員の権限制限は善意無過失の第三者に対抗不可。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成29年度(2017年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-07)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。