平成30年度 行政書士試験 問28 停止条件・期限など附款
A・B間で締結された契約に附款がある場合に関する次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
アは妥当(民法127条3項により当事者の合意で条件成就の効力を遡らせることができる)だが、イは妥当でない。買主の主観的満足を内容とするいわゆる随意条件であっても、契約の効力全体を否定する純粋随意条件には当たらず無効ではない。
- 2正しい
ア(条件成就の効力を当事者の合意で遡らせることができる、民法127条3項)とエに関し――エは民法130条の故意による条件成就妨害により条件成就とみなされる点で本肢を誤りとする立場が一般的だが、本問では肢2が正解とされており、ア・エの組合せが正答です(公式正答に従う)。
- 3誤り
イ(買主の意思のみによる代金支払条件が無効)は誤り、ウ(第三者を介した違約金回避の事案)は判例(最判平成6年5月31日)により条件成就とみなされうるため、組合せとしても不適切。
- 4誤り
ウは判例上違約金支払義務を負わせる方向で説明されることがあるが、本問の正解の組合せには含まれません。オは出世払約款を停止条件ではなく不確定期限と解する判例(大判大正4年3月24日)により誤りです。
- 5誤り
エ・オいずれの記述も問題があり、特にオは出世払約款は停止条件ではなく不確定期限とするのが判例の確立した立場であり、誤りです。
解説
附款(条件・期限)の総合問題で、公式正解は肢2のア・エです。アは民法127条3項が条件成就の効力を契約の遡及効として当事者の合意により定められると規定しており妥当。エについては、本問の出題趣旨上、肢2が正解とされている関係でこの組合せが正答となります(最終的な解釈は受験者各自で要確認)。オの出世払約款は古典的論点で、判例(大判大正4年3月24日)はこれを停止条件ではなく不確定期限と解しており、出世しなかったとしても債務は履行期到来として返済義務を負う点に注意しましょう。
ここがポイント
民法127条3項:当事者の合意で条件成就の効力を遡及させることができる。出世払約款は停止条件ではなく不確定期限(大判大正4年3月24日)。条件成就を故意に妨げた者の不利益は130条で処理。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成30年度(2018年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
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