平成30年度 行政書士試験 問34 離婚
離婚に関する次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当なものの組合せはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
アは誤り(判例最判昭和46年7月23日は、財産分与とは別に慰謝料を請求することは妨げられないとする)。イも誤り(判例最判平成12年5月1日は面接交渉権を子の福祉の観点から法的に評価するもので「自然権」とは位置づけない)。
- 2誤り
アは前述のとおり誤り。ウは妥当(判例上、親権者の定めを欠いた離婚届の受理は無効原因にならないとされる立場もあるが、本問の正解組合せはウ・オ)。
- 3誤り
イ・エはいずれも誤り(エは離婚事由がある場合でも調停前置主義により直ちに訴え提起ではなく家事調停を先行させる必要がある=家事事件手続法257条)。
- 4正しい
ウ(親権者を定めずに誤って受理された離婚届の効力=判例上、婚姻関係の解消そのものは有効に成立する場面がある)とオ(有責配偶者からの離婚請求の許容=最大判昭62・9・2)はいずれも妥当で、これが正解の組合せです。
- 5誤り
エは調停前置主義に反するため誤り、オは妥当(有責配偶者からの離婚請求は別居の長期性等の事情を満たせば許容される)。
解説
離婚に関する民法・判例の総合問題です。正解はウ・オ。オは有責配偶者からの離婚請求に関する最大判昭和62年9月2日のリーディングケースで、別居の長期性、未成熟子の不存在、相手方配偶者が苛酷状態に置かれない等の特段の事情の不存在を要件として、有責配偶者からの離婚請求も認められうるとしました。誤り肢のうち、財産分与と慰謝料は別途請求可能(最判昭46)、調停前置主義(家事事件手続法257条)、面接交渉権の性格などは要整理です。
ここがポイント
有責配偶者からの離婚請求は、別居の長期性・未成熟子の不存在・相手方が苛酷状態に置かれない等の要件を満たせば許容される(最大判昭62・9・2)。財産分与と慰謝料は別個に請求可能(最判昭46)。離婚訴訟は調停前置主義(家事事件手続法257条)。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成30年度(2018年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。