平成30年度 行政書士試験 問4 学問の自由
学問の自由に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
学問研究を使命とする者の研究には真理探究の推定が働くという学説上の理解は妥当であり、本肢は学問の自由に関する正しい記述です。
- 2正しい
妥当ではありません。日本でもクローン技術規制法(ヒトクローン技術規制法)等によりヒトクローン胚作成等の特定の研究活動を罰則付きで規制しており、『罰則によって規制することまではしていない』とする本肢は事実に反します。
- 3誤り
東大ポポロ事件最判(最大判昭和38年5月22日)の判示と整合し、学生の学問の自由・施設利用は大学の教授等の学問の自由・自治の効果として享有されるとされています。
- 4誤り
東大ポポロ事件最判は、学生集会が実社会の政治的社会的活動に当たる行為をする場合は大学の特別の学問の自由・自治を享有しないと判示しており、本肢の記述は正しいです。
- 5誤り
旭川学テ事件最判(最大判昭和51年5月21日)は、普通教育の教師にも一定範囲で教授の自由が認められるとしつつ、完全な教授の自由を認めることは到底許されないと判示しており、本肢は判例に合致します。
解説
本問は学問の自由に関する記述のうち妥当でないものを選ぶ問題です。肢2は『日本では罰則によって特定の種類の研究活動を規制することまではしていない』と述べますが、ヒト胚クローン技術規制法(平成12年法律第146号)等によりヒトクローン胚等の作成が罰則付きで禁止されており、事実に反します。他の肢は学問の自由に関する学説や東大ポポロ事件・旭川学テ事件の判例の立場と整合します。したがって妥当でない肢は2であり、これが正解です。
ここがポイント
クローン規制法など先端科学技術に対する罰則付き規制が日本に存在する点を押さえます。学問の自由の判例(ポポロ事件・学テ事件)は頻出です。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成30年度(2018年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。