平成30年度 行政書士基礎知識難易度 標準

平成30年度 行政書士試験 問55 欧州データ保護規則(GDPR)

問題(引用)出典: 一般財団法人 行政書士試験研究センター「平成30年度 行政書士試験 試験問題」問55(原文のまま・無改変)

欧州データ保護規則(GDPR)に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。 ア.欧州経済領域内に本社を置く企業に限りGDPRの規制対象となる。 イ.欧州経済領域内で業務を展開する企業に限りGDPRの規制対象となる。 ウ.GDPRの保護対象は、欧州各国政府の保有する各国民の個人データに限られる。 エ.GDPRの保護対象は、欧州経済領域内で取り扱われている個人データである。 オ.GDPRの規制に違反して域外にデータを移転しても制裁はない。

正解4選択肢 4 が正しい

肢ごとの解説

  • 1誤り

    ア(欧州経済領域内に本社を置く企業に限る)は誤りで、GDPRはEU域外の企業であっても域内に商品・サービスを提供する場合等に域外適用されます。

  • 2誤り

    アは誤りでオも誤り(域外移転規制違反には高額の制裁金あり)であり、組合せとして不正解です。

  • 3誤り

    イ(業務を域内で展開する企業も対象)は妥当ですが、ウ(保護対象は欧州各国政府保有データに限る)は誤りで、民間部門の個人データも保護対象です。

  • 4正しい

    イ(欧州経済領域内で業務を展開する企業もGDPRの規制対象となる)とエ(GDPRの保護対象は欧州経済領域内で取り扱われている個人データ)はいずれも妥当な記述です。GDPRはEEA内で活動する企業や域内の自然人の個人データを処理する企業に広く適用され、保護対象も民間・公的を問わず域内で扱われる個人データです。よってイ・エの組合せが正解です。

  • 5誤り

    ウもオもいずれも誤りで、妥当な組合せにはなりません。

解説

EUの一般データ保護規則(GDPR、2018年5月適用開始)の基本構造を問う問題です。GDPRはEEA(欧州経済領域)内に拠点を置く企業だけでなく、EEA域内の個人にサービス提供や行動監視を行う域外企業にも適用される「域外適用」の特徴を持ちます(肢ア誤り、肢イ妥当)。保護対象は政府保有データに限られず民間部門を含む個人データ全般で(肢ウ誤り、肢エ妥当)、域外移転には十分性認定や標準契約条項等の保護措置が要求され、違反には全世界売上高の最大4%または2,000万ユーロの制裁金が科され得ます(肢オ誤り)。よってイ・エの組合せで肢4が正解です。

ここがポイント

GDPRの3大ポイント:(1)EEA域外企業にも域外適用、(2)民間・公的を問わず個人データを広く保護、(3)違反は最大2,000万ユーロまたは全世界売上高4%の高額制裁金。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 行政書士試験研究センターが公表する平成30年度(2018年度)行政書士試験の試験問題からの引用です。正解は同機関公表の正答に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。

解説は作成時点(2026-06-08)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。