令和元年度 宅建試験 問6 遺産分割
遺産分割に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
被相続人は遺言で相続開始の時から5年を超えない期間を定めて遺産分割を禁止することができます(民法908条)。遺言による分割禁止ができないとする本肢は誤りです。
- 2正しい
判例上、共同相続人は既に成立した遺産分割協議を全員の合意により解除し、改めて分割協議をすることができます(最判平2.9.27)。本肢は正しい記述で、これが本問の正解です。
- 3誤り
遺産に属する預貯金債権は相続開始により当然分割されるのではなく、遺産分割の対象となります(最大決平28.12.19)。単独で権利行使できるとする本肢は誤りです。
- 4誤り
遺産の分割は相続開始の時にさかのぼってその効力を生じます(民法909条本文)。協議成立時から効力を生ずるとする本肢は誤りです(ただし書の第三者保護の記述は正しい)。
解説
正解は肢2です。判例(最判平2.9.27)は、共同相続人が全員の合意により既成立の遺産分割協議の全部又は一部を解除し、改めて分割協議を成立させることを認めています。肢1は遺言による5年以内の分割禁止が可能(908条)、肢3は預貯金債権が当然分割されず遺産分割の対象となる(最大決平28.12.19)、肢4は遺産分割の効力が相続開始時にさかのぼる(909条)という点で、いずれも誤りです。
ここがポイント
遺産分割は相続開始時に遡及効(909条)。預貯金債権は当然分割されず遺産分割の対象(平28大法廷決定)。協議の合意解除・再分割は可能。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和元年度(2019年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。