令和元年度 宅建試験 問9 時効(時効の更新)
AがBに対して金銭の支払を求めて訴えを提起した場合の時効の更新に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
訴えの取下げの場合は確定判決等によって権利が確定することなく事由が終了したため、時効の更新の効力は生じません(民法147条1項括弧書)。本肢は正しい記述です。
- 2正しい
却下判決が確定した場合も権利が確定することなく終了したため、時効の更新の効力は生じません(民法147条1項括弧書)。本肢は正しい記述です。
- 3正しい
請求棄却の判決が確定した場合は権利の不存在が確定したものであり、時効を更新すべき権利が存在しないため更新の効力は生じません。本肢は正しい記述です。
- 4誤り
裁判上の和解が成立した場合は確定判決と同一の効力を有し、権利が確定するため時効の更新の効力が生じます(民法147条2項)。更新の効力が生じないとする本肢は誤りで、これが本問の正解です。
解説
正解は肢4です。裁判上の和解は確定判決と同一の効力を有し(民訴法267条)、これによって権利が確定するため時効の更新の効力が生じます(民法147条2項)。更新が生じないとする点が誤りです。肢1の取下げ・肢2の却下は権利が確定することなく終了するため更新せず(147条1項括弧書、ただし催告として6か月の完成猶予は残る)、肢3の請求棄却は更新すべき権利自体が確定的に不存在となるため更新せず、いずれも正しい記述です。
ここがポイント
確定判決・裁判上の和解など権利が確定した場合は時効が更新される(147条2項)。取下げ・却下・棄却は権利が確定せず更新しない。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和元年度(2019年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。