令和3年度 宅建権利関係難易度 標準

令和3年度 宅建試験 問2 連帯債務

問題(引用)出典: 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和3年度 宅地建物取引士資格試験 試験問題」問2(原文のまま・無改変)

債務者A、B、Cの3名が、令和8年7月1日に、内部的な負担部分の割合は等しいものとして合意した上で、債権者Dに対して300万円の連帯債務を負った場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

正解2選択肢 2 が正しい

肢ごとの解説

  • 1正しい

    裁判上の請求(履行の請求)は現行民法では相対的効力しかなく、他の連帯債務者B・Cの債務の消滅時効には影響しません(民法441条本文)。本肢は正しい記述です。

  • 2誤り

    他の連帯債務者Bが反対債権を有する場合、Cが援用できるのは『Bの負担部分の限度において債務の履行を拒む』ことだけで、Cが自らBの債権で相殺の意思表示をすることはできません(民法439条2項)。相殺できるとする本肢は誤り(=本問の正解)です。

  • 3正しい

    免除は現行民法では相対的効力にとどまり(民法441条本文)、Cへの免除はA・Bに影響しません。DはA・Bに対し300万円全額を請求でき、本肢は正しい記述です。

  • 4正しい

    更改は絶対的効力事由であり、債権は全ての連帯債務者の利益のために消滅します(民法438条)。本肢は正しい記述です。

解説

正解は肢2です。連帯債務者の一人Bが債権者Dに対して反対債権を有する場合、Bが相殺を援用しない間は、他の連帯債務者Cは『Bの負担部分の限度において』債務の履行を拒むことができるにとどまり(民法439条2項)、C自身がBの債権で相殺する意思表示まではできません。これを相殺できるとする点が誤りです。肢1の履行の請求と肢3の免除はいずれも改正後は相対的効力にとどまる事由、肢4の更改は絶対的効力事由であり、いずれも正しい記述です。

ここがポイント

他の連帯債務者の反対債権では『負担部分の限度で履行拒絶』できるだけ(439条2項)。自分が他人の債権で相殺はできない。改正で請求・免除は相対効に。

本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和3年度(2021年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。(10月実施分)

解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。