令和3年度 宅建試験 問7 売買契約・契約不適合責任
Aを売主、Bを買主として、A所有の甲自動車を50万円で売却する契約が令和8年7月1日に締結された場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。
肢ごとの解説
- 1正しい
契約不適合がある場合、買主は履行の追完として目的物の修補(修理)を請求できます(民法562条1項)。エンジンの欠陥について修理を請求でき、本肢は正しい記述です。
- 2正しい
履行の追完が不能(修理不能)であるときは、買主は催告をすることなく直ちに代金減額を請求できます(民法563条2項1号)。本肢は正しい記述です。
- 3誤り
契約不適合を理由とする解除は債務不履行解除の規律により、原則として相当の期間を定めた追完の催告を要します(民法541条)。修理が可能なのに催告(追完請求)なしで直ちに解除できるわけではないため、本肢は誤り(=本問の正解)です。
- 4正しい
売買の目的について権利を主張する者があり買主が権利の全部又は一部を取得できないおそれがあるときは、買主は売主が相当の担保を供したときを除き代金の支払を拒むことができます(民法576条)。本肢は正しい記述です。
解説
正解は肢3です。契約不適合を理由とする契約解除は債務不履行解除の一般原則(民法541条・564条)に従い、不適合が軽微でない場合でも、原則として相当の期間を定めて追完を催告し、その期間内に追完がないときに解除できます。したがって修理が可能であるにもかかわらず追完の催告をせずに直ちに解除できるとする肢3は誤りです。肢1の追完請求(修補)、肢2の追完不能時の無催告代金減額、肢4の権利主張者がある場合の代金支払拒絶権はいずれも正しい記述です。
ここがポイント
契約不適合の解除も原則『催告解除』(追完の催告が必要)。追完不能なら無催告で代金減額・解除が可能。買主の救済は追完・代金減額・損害賠償・解除の4本柱。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和3年度(2021年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。(10月実施分)
解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。