令和7年度 宅建試験 問2 保証・連帯保証(個人根保証・情報提供義務)
個人であるAが、①賃貸人Bと賃借人Cとの間の期間を2年とする居住用甲建物の賃貸借契約に基づくCの一切の債務の連帯保証契約をBと締結した場合、②売主Dと買主Eとの間の居住用乙建物の売買契約に基づく代金支払債務の保証契約をDと締結した場合、に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
肢ごとの解説
- 1誤り
保証契約は①②いずれも書面(又は電磁的記録)でしなければ効力を生じません(民法446条2項・3項)。②も口頭では無効であるため、『口頭でも有効』とする本肢は誤りです。
- 2誤り
①は連帯保証であるため催告の抗弁権がなく、AはまずCに請求せよと主張できません。②は通常の保証であり催告の抗弁権があるため、AはまずEに請求せよと主張できます。記述が①②で逆になっており、本肢は誤りです。
- 3正しい
①は賃借人の『一切の債務』を保証する個人根保証契約であり、極度額を定めなければ効力を生じません(民法465条の2第2項)。②は特定の代金支払債務の保証で根保証ではないため極度額は不要であり、本肢が正しい記述です。
- 4誤り
委託を受けた保証人から請求があれば、債権者は①②いずれも主たる債務の履行状況に関する情報を提供しなければなりません(民法458条の2)。②のDも守秘義務を理由に拒否できないため、本肢は誤りです。
解説
正解は肢3です。賃貸借に基づく『一切の債務』を保証する①は個人根保証契約にあたり、極度額を書面で定めなければ無効となります(民法465条の2)。これに対し②は特定の代金支払債務という確定額の保証であり、根保証ではないため極度額の定めは不要です。なお保証契約は①②とも書面が必要(肢1誤り)、委託を受けた保証人への情報提供義務(458条の2)は①②とも債権者が負う(肢4誤り)、連帯保証には催告の抗弁権がない(肢2は①②が逆で誤り)点も押さえましょう。
ここがポイント
『一切の債務』『将来発生する不特定の債務』を含む個人根保証は極度額の定めが必須。特定の確定額債務の保証は根保証ではないので極度額不要。
本ページに掲載する問題文・選択肢は、一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表する令和7年度(2025年度)宅地建物取引士資格試験の試験問題からの引用です。正解番号はRETIO公表の正解番号表に基づきます。解説・ポイントは自習室比較ナビ編集部が独自に作成したものです。
解説は作成時点(2026-06-06)の法令にもとづく編集部の見解です。法改正により最新の法令と一致しない場合があります。正確性を保証するものではないため、必ず最新の公式情報をご確認ください。