「1級建築施工管理技士の勉強時間は100〜400時間」。調べると、この数字に何度も行き当たります。ところが、この幅を導いた調査の人数や方法まで書いたページは、確認できた範囲では見当たりませんでした。第一次検定と第二次検定を分けた目安も、第二次検定だけで50〜100時間とするページと150〜250時間とするページに割れています。
この記事では、各ページが書いている「想定する受験者」の条件を原文どおりに整理し、試験を実施する建設業振興基金と国土交通省の公式統計を重ねます。2024年度(令和6年度)から、第一次検定は19歳以上なら実務経験がなくても受けられるようになりました。受検者の顔ぶれがどう変わったかも、公表された数字で確かめます。そのうえで、いつから始めれば間に合うか、科目にどう配分するか、勉強場所にいくらかかるか、合格した先の需要と年収まで整理します。なお、一級建築士は別の資格です。勉強時間は一級建築士の勉強時間で扱っています。
この記事の要点
- 学習サイトの目安は合計で100〜400時間と割れている。想定する受験者でそろえると、知識ゼロや現場経験が浅い人で300〜400時間(アガルート、CIC、ジョブハウス建設)、実務経験や基礎知識がある人で100〜300時間。個人の合格者のブログには500〜600時間という例もある
- 第一次検定と第二次検定の内訳も割れている。第二次検定だけで、ジョブハウス建設は50〜100時間、アガルートは150〜250時間
- 建設業振興基金は勉強時間を公表していない。合格者に総勉強時間を尋ねた、人数と方法の分かる調査は、確認できた範囲では見当たらない
- 令和8年度の第一次検定は、受検者42,826人、合格者19,993人、合格率46.7%(当サイト算出、受検者ベース)。第一次検定の合格率は令和3〜8年度で36.0〜48.5%、第二次検定は令和3〜7年度で39.0〜52.4%と、年によって動く
- 第一次検定の合格者のうち、建設業で働く人の割合は令和5年度の94.4%から令和8年度の63.7%に下がった。令和6年度から19歳以上で受けられるようになった時期と重なる
- 合格基準は、第一次・第二次検定とも得点60%以上。第一次検定は施工管理法(応用能力)も60%以上(10問中6問以上)が必要
- 第一次検定は令和6〜8年度とも7月の第3日曜に行われました。試験日を7月15日と仮置きして準備に200時間かけるなら、4月1日開始で週13.5時間。休日に3時間ずつ勉強するなら平日は1日1時間30分(当サイト試算)
- 自習室代は、第一次検定に4か月、第二次検定に3か月の計7か月を月7,800円(中央値)で契約すると54,600円。受検手数料は第一次・第二次で合計24,600円(当サイト試算)
- 1級建築施工管理技士の資格者の総数は、確認できた範囲では公表がない。年収は、職種「建築技術者」で約621万円(当サイト算出)。資格の有無で比べた値ではない
結論:条件をそろえると、目安は次のように整理できる
先に結論をまとめます。各ページの目安を、各ページが書いている「想定する受験者」の条件で並べ直しました。数字は、第一次検定と第二次検定を合わせた合計の時間です。
| 想定する受験者 | 目安 | そう示している学習サイト |
|---|---|---|
| 知識ゼロ・現場経験が浅い人(初学者) | 300〜400時間 | アガルート(初心者で約400時間)、CIC(初学者・自信がない人で300〜400時間。独学向けのページ)、ジョブハウス建設(実務未経験・知識ゼロで300〜400時間) |
| 実務経験や基礎知識がある人 | 100〜300時間 | アガルート(中級者で200〜300時間、上級者で約100時間)、CIC(2級を取得済みなど、実務経験豊富・基礎知識ありで100〜150時間)、ジョブハウス建設(実務経験3年以上で100〜200時間) |
| 受験者の条件を限定しない一般論 | 100〜400時間 | アガルート、ジョブハウス建設、アート株式会社(仙台の建築会社の採用コラム)、橋本建設(神戸の建設会社の採用ブログ) |
| 独学者(経験・基礎知識で幅がある) | 100〜400時間 | CIC(独学合格に必要な勉強時間として。上の2行に示した初学者・実務経験者の目安を含む) |
| 受験者の条件を限定しない一般論 | 100〜200時間 | SAT |
| 個人の合格者の経験談 | 300〜600時間 | 建築・不動産のキャリア戦略室(合格者のブログ。建築未経験者500〜600時間、建築系学科卒業者400〜500時間、2級施工管理技士の保有者300〜400時間。筆者自身は約500〜550時間) |
第一次検定と第二次検定を分けて示しているページもあります。
| 区分 | 目安 | そう示している学習サイト |
|---|---|---|
| 第一次検定 | 100〜200時間 | ジョブハウス建設(合計の標準的な目安は150〜300時間) |
| 第二次検定 | 50〜100時間 | ジョブハウス建設 |
| 第二次検定 | 150〜250時間 | アガルート(第二次検定の解説ページ) |
| 区別なし | 明確な基準はない | アガルート(勉強時間の解説ページ。第二次検定は第一次検定より多めに確保するよう勧める) |
この表から言えるのは、次のことです。
- 知識ゼロや現場経験が浅い人は、アガルート、CIC、ジョブハウス建設の3社が示す300〜400時間のうち、上限の400時間で見積もっておくと、途中で時間が足りなくなりにくくなります。合格者のブログの500〜600時間は、この3社より長い例です。
- 2級を持っている人や、施工管理の実務経験がある人の目安は、確認したページでは100〜300時間です。ただし合格者のブログだけは、2級の保有者でも300〜400時間としています。「100時間」は、CICが実務経験豊富な人に、アガルートが上級者に示す下限です。経験が浅い人が当てはめる数字ではありません。
- 第二次検定は、50〜100時間とする見方と150〜250時間とする見方があります。日建学院とアガルートは、第二次検定に「毎日1時間以上」の学習を挙げています。1日1時間を90日続けると90時間です(当サイト算出)。90日は、令和6〜8年度のいずれも、第一次検定の翌日から第二次検定までの日数です。
ただし、表の数字は、合格者のブログの自身の経験を除き、各社が示したもので、根拠となる調査の人数や方法は示されていません。試験を実施する建設業振興基金も、合格に必要な学習時間は公表していません。表の数字は相場観として受け止め、以下の公式統計で自分の位置を確かめてください。勉強時間の目安そのものがどこまで当てになるかは、勉強時間の目安は本当かで検証しています。
数字がずれる理由
条件をそろえても残るずれには、次のような理由があります。確認できたことだけを挙げます。
1つめは、同じ幅が、根拠を示さずに並んでいることです。アガルート、CIC、ジョブハウス建設、アート株式会社、橋本建設の5ページは、いずれも「100〜400時間」を示しています。5ページのどれにも、この幅を導いた調査の人数や方法は書かれていませんでした。同じ幅が複数のページに並ぶことは、その幅が裏づけられていることを意味しません。
2つめは、第一次検定と第二次検定の内訳です。第二次検定だけの目安が、ジョブハウス建設の50〜100時間とアガルートの150〜250時間で、下限どうしで3倍違います。この差の理由は、どちらのページにも書かれていませんでした。
3つめは、受験者の前提です。同じ表現でも、実務経験の年数や学歴、2級の有無が人によってまったく違います。実務経験豊富な人の100〜150時間(CIC)と、建築未経験者の500〜600時間(合格者のブログ)は、同じ土俵の数字ではありません。
4つめは、勉強時間に何を含めるかです。総合資格学院は、第二次検定の対策講座について、ライブ講義が約54時間、添削が20回と案内しています。これは講座のカリキュラムの長さで、受験者が自分で積む学習時間の目安ではありません。今回確認した目安のページには、講義の視聴時間を含むかどうかの記載が見当たりませんでした。
5つめは、書き手の立場です。アガルートは独学を「おすすめできません」と書き、CICは独学の勉強法とあわせてテキストや問題集を案内しています。ジョブハウス建設は求人サイトで、アート株式会社と橋本建設は採用目的のコラムです。立場の違いが数字にどう影響しているかを確かめたデータはありません。同じ会社でも、SATは別々の2ページで、2級の目安を「50〜100時間」と「100〜300時間」の別の数字で示しています。
なお、日建学院の解説3ページと施工管理求人サーチの1ページには、合計の勉強時間の目安は書かれていませんでした。
合格者・受験者の実像:公式統計から
受検者数と合格率は、年によって動く
建設業振興基金と国土交通省が公表している、1級建築施工管理技術検定の結果です。合格率は、合格者数を受検者数(実際に受けた人)で割った値で、公表された人数から当サイトが算出しました(令和3年度、令和4年度、令和7年度は、公表されている合格率と一致します)。
| 年度 | 一次の受検者 | 一次の合格者 | 一次の合格率 | 二次の受検者 | 二次の合格者 | 二次の合格率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 令和3年度 | 22,277人 | 8,025人 | 36.0% | 12,813人 | 6,708人 | 52.4% |
| 令和4年度 | 27,253人 | 12,755人 | 46.8% | 13,010人 | 5,878人 | 45.2% |
| 令和5年度 | 24,078人 | 10,017人 | 41.6% | 14,391人 | 6,544人 | 45.5% |
| 令和6年度 | 37,651人 | 13,624人 | 36.2% | 14,816人 | 6,042人 | 40.8% |
| 令和7年度 | 41,812人 | 20,294人 | 48.5% | 18,160人 | 7,091人 | 39.0% |
| 令和8年度 | 42,826人 | 19,993人 | 46.7% | 未実施(10月18日) | 未発表(2027年1月8日予定) | ― |
1級建築施工管理技術検定 合格率の推移(令和3〜7年度)
- 第一次検定の合格率(%)
- 第二次検定の合格率(%)
第一次検定の合格率は36.0〜48.5%、第二次検定の合格率は39.0〜52.4%で、年によって動いています。第一次検定の受検者は、令和5年度の24,078人から令和6年度の37,651人へ約1.6倍(56.4%増、当サイト算出)になり、令和8年度は42,826人でした。令和7年度は、受検予定者に対する受検者の割合が、第一次検定で80.5%、第二次検定で81.8%でした(当サイト算出)。
令和7年度の第二次検定の数字には、令和8年1月25日に実施した臨時試験の結果が含まれています(公式の注記)。公式告知によると、10月19日の試験で会場受付の受検予定者名簿に不備があり、受検できなかった人が出たため、臨時試験を実施しました。事務的な事由で追加された回で、受検者18,160人・合格者7,091人・合格率39.0%は通常回との合算であり、臨時分の内訳は公表されていません。
2026年度(令和8年度)の第二次検定は10月18日(日)、合格発表は2027年1月8日(金)と公表されています。
令和6年度から、第一次検定の合格者の顔ぶれが変わった
令和6年度(2024年度)から、1級の第一次検定は、受検年度末時点で19歳以上であれば受けられるようになりました。第一次検定の合格者の内訳を、年度ごとに並べます。
| 年度 | 勤務先が建設業 | 29歳以下 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 令和5年度 | 94.4% | 28.0% | 7.9% |
| 令和6年度 | 73.0% | 44.3% | 12.7% |
| 令和7年度 | 65.8% | 42.8% | 13.4% |
| 令和8年度 | 63.7% | 44.8% | 16.5% |
令和7年度と令和8年度の「29歳以下」は、19歳から24歳までの各年齢と25〜29歳の割合を、当サイトが合計しました。
1級建築施工管理技術検定 第一次検定の合格者のうち、勤務先が建設業の人の割合
合格者10,017人
合格者13,624人
合格者20,294人
合格者19,993人
勤務先が建設業以外の合格者は、令和5年度の5.6%から令和8年度の36.3%(いずれも当サイト算出)に増えました。令和6年度からの受検資格の見直しと、時期が重なっています。ただし、勤務先別の「その他」が何を含むか(学生や他業種など)は、公式の資料では示されていません。
第二次検定は、実務経験が受検資格に含まれ、合格者の構成も第一次検定とは異なります。令和7年度の合格者は、建設業が93.9%、29歳以下が30.3%で、2級建築施工管理技術検定の合格者が12.1%でした。
勉強時間の見積もりには、次の点が効きます。実務経験を前提にした目安(100〜150時間など)を、そのまま当てはめにくい人が、第一次検定の受検者で増えている可能性があります。実務経験が少なければ、初学者の目安(300〜400時間)で見積もっておくと、計画を立て直しやすくなります。
1級と2級の違い
1級と2級を比べたい人のために、主な違いを表にします。
| 項目 | 1級 | 2級 |
|---|---|---|
| 第一次検定の受検資格 | 試験実施年度に満19歳以上 | 試験実施年度に満17歳以上 |
| 受検手数料(令和8年度) | 一次12,300円、二次12,300円 | 一次6,150円、二次6,150円 |
| 第二次検定に合格した技士が就ける立場 | 監理技術者または主任技術者 | 主任技術者 |
| 第一次検定に合格した人の称号 | 1級技士補(主任技術者要件を満たす人は監理技術者補佐になれる) | この記事では扱わない |
| 勉強時間の目安(ジョブハウス建設) | 約100〜400時間 | 約100〜300時間 |
| 令和7年度の合格者数 | 一次20,294人、二次7,091人 | 一次14,163人、二次5,991人 |
受検資格:第一次検定は19歳以上、第二次検定は実務経験が要る
勉強の計画は、受検資格と合わせて立てる必要があります。建設業振興基金の令和8年度の案内では、次のとおりです。
- 第一次検定は、試験実施年度に満19歳以上になる人が受けられます(令和8年度は平成20年4月1日以前の生まれ)。実務経験は不要です。合格すると「1級施工管理技士補」を称することができます。
- 第二次検定の新受検資格は、1級の第一次検定に合格したあとに、実務経験5年以上、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上、または監理技術者補佐としての実務経験1年以上のいずれかが必要です。特定実務経験は、公式の案内では、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の工事で、監理技術者・主任技術者の指導の下、または自ら行った施工管理の実務経験です。2級の第二次検定に合格した人や、一級建築士の試験に合格した人にも、実務経験を条件にした別の区分があります。
- 令和10年度までは経過措置として、従来の学歴と実務経験による受検資格でも第二次検定を受けられます。令和11年度以降は、この旧受検資格はなくなります(令和6年度から10年度に第二次検定のみの再受検対象となった人を除く)。
- 「第一次検定のみ」を申請して合格した場合、その年度の第二次検定は受けられません。第一次検定の合格を確認したあとで、同じ年度の第二次検定に申し込むこともできません。
これを勉強時間の計画に置き換えると、次のようになります。実務経験が足りない人は、まず第一次検定だけを受けて、第二次検定は実務経験を満たした年度に回す形になります。第一次検定と第二次検定を同じ年度に受けるのは、旧受検資格の学歴と実務経験を満たしている人や、2級の第二次検定に合格して実務経験がある人など、第二次検定の受検資格を満たしている人です。この場合は、第一次検定に合格した人だけが、第二次検定の受検手数料を払って受けます。第一次検定に合格しなければ、同じ年度の第二次検定は受けられません。令和8年度の手数料の支払期間は、8月25日から9月8日でした。
合格ラインの仕組み
第一次検定は72問のうち60問に解答する
令和8年度の第一次検定は、72問のうち60問に解答します。午前の部は10時15分から12時45分(2時間30分)、午後の部は14時15分から16時15分(2時間)です。解答はマークシート方式で、選択問題は、指定の数を超えて解答すると減点になります。
合格基準は、公式の案内では次のとおりです。
- 第一次検定:全体の得点が60%以上、かつ施工管理法(応用能力)の得点が60%以上
- 第二次検定:得点が60%以上
令和7年度と令和8年度の結果には、「60.0点(100点換算)、施工管理法(応用能力)10問中6問以上」と書かれています。令和6年度までは「60問中36問以上正解」という書き方でした。応用能力の基準は、令和3年度が6問中3問以上、令和4年度が6問中4問以上、令和5年度が6問中3問以上で、令和6年度から10問中6問以上になりました(結果表と国土交通省の発表)。公式の案内には「試験の実施状況等を踏まえ、変更する可能性があります」とも書かれています。
つまり、基準は「得点の割合」で定められています。合格率が年によって動く要因として、問題の難しさ、受検者の層の変化、令和6年度の応用能力の基準の変更(10問中6問以上)などが考えられますが、公式は要因を説明していません。第一次検定と第二次検定を同時に申請した人も、第一次検定の合格基準を満たさなければ、第二次検定は受けられません。不合格の場合に通知される成績は全体の結果のみで、設問ごとの得点は通知されません。
第二次検定は記述式が中心で、配点の記載は確認できない
第二次検定の試験時間は3時間(令和8年度は13時から16時)です。令和7年度の問題冊子は、次の6問でした。
| 問題 | 内容 | 形式 |
|---|---|---|
| 問題1 | 品質管理について、経験を踏まえて記述する | 記述 |
| 問題2 | 仮設物3種(ゴンドラ、タワークレーン、棚足場)の計画で検討すべき事項 | 記述 |
| 問題3 | 躯体工事の工程表を読み取り、作業内容や所要日数を答える | 記述 |
| 問題4 | 施工上の留意事項(杭地業、コンクリートの打込みなど)4問 | 記述 |
| 問題5 | 空欄に入る語句や数値の組合せ8問 | 五肢択一 |
| 問題6 | 建設業法などの法文の穴埋め3問 | 五肢択一 |
確認した受検の手引と問題冊子には、問題ごとの配点が書かれていませんでした。アガルートと日建学院は経験記述を重視していますが、配点の割合は公式の資料から分かりません。問題の内容は年度によって変わります。令和8年度の第二次検定の問題と、マークシート形式の設問の正答は、試験日の翌営業日の午前9時から1年間、公式サイトに掲載されます。記述の設問の正答は公表されません。
いつから始める? 開始月別の「1週・1日あたりの時間」
第一次検定は、令和6年度から令和8年度まで、7月の第3日曜に行われました(7月21日、7月20日、7月19日)。2027年度の日程は、確認した時点で未公表です。第二次検定は、令和6・7年度は10月の第3日曜(10月20日、10月19日)で、令和8年度も10月18日(第3日曜)の実施予定です。
第一次検定まで
試験日を7月15日と仮置きし、2027年の暦で逆算しました。第一次検定の準備に100時間、200時間、300時間をかける場合の、週あたりの時間です。「平日1日」の列は、休日に3時間ずつ(週6時間)勉強した場合に、平日に1日あたり必要な時間です。週数は正確な日数から計算し、表示は小数第1位に四捨五入しました。週あたりの時間は0.5時間単位で切り上げて表示しています。平日1日は、切り上げる前の正確な週あたりの時間から計算し、10分単位で切り上げました。
| 始める日 | 7月15日までの週数 | 100時間:週 | 100時間:平日1日 | 200時間:週 | 200時間:平日1日 | 300時間:週 | 300時間:平日1日 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 12月1日 | 32.3週 | 3.5時間 | 休日だけで足りる | 6.5時間 | 10分 | 9.5時間 | 40分 |
| 1月1日 | 27.9週 | 4時間 | 休日だけで足りる | 7.5時間 | 20分 | 11時間 | 1時間 |
| 2月1日 | 23.4週 | 4.5時間 | 休日だけで足りる | 9時間 | 40分 | 13時間 | 1時間30分 |
| 3月1日 | 19.4週 | 5.5時間 | 休日だけで足りる | 10.5時間 | 1時間 | 15.5時間 | 2時間 |
| 4月1日 | 15.0週 | 7時間 | 10分 | 13.5時間 | 1時間30分 | 20時間 | 2時間50分 |
| 5月1日 | 10.7週 | 9.5時間 | 40分 | 19時間 | 2時間40分 | 28時間 | 4時間30分 |
| 6月1日 | 6.3週 | 16時間 | 2時間 | 32時間 | 5時間10分 | 48時間 | 8時間30分 |
1日のペースの例として、アガルートが平日に1〜2時間、休日に3〜5時間で、週に11〜20時間です。CICは平日に2時間、休日に3〜4時間で、週に16〜18時間です(いずれも週あたりは当サイト算出)。CICのペースを続けると、300時間には17〜19週、400時間には23〜25週かかります(切り上げ)。アガルートは、1日2時間なら初心者の400時間に約200日(約6.6か月)かかるとしています。
第二次検定まで
第二次検定を10月15日と仮置きします。第一次検定の翌日(7月16日)から数えると91日で、ちょうど13週です。第一次検定の合格発表を待って始める場合は、発表日(令和6年度以降は8月下旬で、8月23日、8月22日、8月25日でした)を8月25日と仮置きして、8月25日から51日、7.3週です。2026年度は、第一次検定の翌日(7月20日)から第二次検定の10月18日までが90日、合格発表の8月25日から10月18日までが54日です。
| 第二次検定に充てる時間 | 7月16日開始(13.0週):週 | 7月16日開始:平日1日 | 8月25日開始(7.3週):週 | 8月25日開始:平日1日 |
|---|---|---|---|---|
| 50時間 | 4時間 | 休日だけで足りる | 7時間 | 20分 |
| 100時間 | 8時間 | 30分 | 14時間 | 1時間40分 |
| 150時間 | 12時間 | 1時間10分 | 21時間 | 3時間 |
| 250時間 | 19.5時間 | 2時間40分 | 34.5時間 | 5時間40分 |
表の前提は、第一次検定と同じです。正確な週あたりの時間から休日3時間ずつ(週6時間)を引き、残りを平日に割って10分単位で切り上げています。アガルートは、経験記述は短期間で完成させるのが難しいため、早い段階で題材を整理し、繰り返し添削・修正するよう勧めています。第一次検定の合格発表を待ってから始めると、短い期間に時間が集中します。8月25日開始で150時間なら、平日に3時間が必要です。
試験日から復習の間隔を逆算したいときは、試験日を入れるだけで復習日を提案する復習スケジューラが使えます。各資格の試験日程は資格試験スケジュールにまとめています。
科目別の配分:自分の弱点から決める
第一次検定の構成
令和8年度の第一次検定の問題冊子は、次の構成でした。公式は問題番号ごとの科目を示していないため、問題の内容から当サイトが分類しました(アガルートが示す出題数の約40問、約10問、約10問、約12問と一致します)。
| 分野 | 問題数 | 解答する数 | 解答のしかた |
|---|---|---|---|
| 建築学等 | 40問 | 32問 | 11問は必須、29問から21問を選ぶ |
| 施工管理法(知識) | 10問 | 10問 | 全問解答 |
| 施工管理法(応用能力) | 10問 | 10問 | 全問解答。五肢択一 |
| 法規 | 12問 | 8問 | 12問から8問を選ぶ |
選択問題があるため、解く問題を選べます。一方で、応用能力は10問すべてに解答し、そのうち6問以上の正解が必要です。応用能力は、公式の検定基準で、監理技術者補佐として必要な応用能力を問うものとされています。全体の得点が足りていても、この10問で6問に届かなければ不合格です。
各社の優先順位は、アガルートが建築学等、施工管理法、法規の順を挙げています。ただし、どの配分が合格に有利かを比べたデータは確認できませんでした。
自分で決める3つの手順
他人の配分をまねるより、自分の目標点から逆算する方法をおすすめします。
- 合格基準の60問中36問より、少し余裕のある目標を置く。選択問題は指定数まで解答し、応用能力は10問中6問以上を確保する。
- 目標点を分野ごとに割り振る。たとえば、建築学等32問中20問、施工管理法(知識)10問中7問、応用能力10問中7問、法規8問中5問で合計39問、という具合です。この数字は計算例で、推奨値ではありません。
- 分野別に過去問を解いて正答率を測り、目標との差が最も大きい分野に時間を寄せる。1〜2週間ごとに測り直して配分を変える。
実務経験がある人は、施工の問題を減らして、法規や建築学等に時間を回すといった調整ができます。過去問の回し方は、「過去問は3周」は本当かで扱っています。
勉強時間を確保する場所:自習室代はいくらかかるか
実務をしながら数百時間を積むうえで、大きな壁は毎日の時間と場所の確保です。当サイトに掲載している有料自習室のうち、月額プランがある324施設で、各施設の最も安い月額プランの料金を集計しました(2026年9月30日時点)。
| 集計の範囲 | 金額 |
|---|---|
| 第1四分位(安い方から4分の1の位置) | 月5,800円 |
| 中央値 | 月7,800円 |
| 第3四分位(高い方から4分の1の位置) | 月11,000円 |
324施設のうち320施設は、当サイトが公式サイトと料金を突き合わせて確認した掲載です。「最も安い月額プラン」には、夜間のみや平日のみといった利用時間に制限のあるプランも含まれます。
第一次検定の準備に4か月、第二次検定に3か月の合計7か月と置くと、月単位の契約で、中央値の月7,800円なら54,600円です(第1四分位なら40,600円、第3四分位なら77,000円)。アガルートが勉強スケジュールの例に挙げる、第一次検定に約4か月、第二次検定に約5か月の合計9か月なら、中央値で70,200円です(いずれも当サイト試算)。これに受検手数料が加わります。令和8年度の手数料は、第一次検定12,300円と第二次検定12,300円で、合計24,600円です。
公立図書館は無料で使えますが、館によっては持ち込みの勉強を制限していたり、席の数が少なかったりします。平日の夜や休日に確実に座れるかどうかは、事前に確かめておくと安心です。
受かった後の数字:需要・資格者数・年収
最後に、数百時間をかけて取る資格の「その先」を、公的な統計で見ておきます。
合格者数は公表されているが、資格者の総数は見当たらない
1級建築施工管理技士は、宅建士のように登録者数を公表する制度がありません。確認できたのは、年度ごとの合格者数です。令和7年度の合格者は、第一次検定が20,294人(「技士補」を称することができる)、第二次検定が7,091人(「技士」を称することができる)でした(国土交通省)。
令和3〜7年度の第二次検定の合格者を足すと32,263人、令和3〜8年度の第一次検定の合格者を足すと84,708人です(当サイト算出)。これは総数ではなく、この年度に限った合計です。第一次検定は、同じ人が複数年に合格した場合も重複して数えています。
需要の根拠は建設業法にある
1級建築施工管理技士の需要を支えているのは、建設業法の技術者の配置の規定です。国土交通省関東地方整備局の資料(令和8年2月版)によると、次のとおりです。
- 建設業者は、請け負った工事を施工するとき、請負金額の大小や元請か下請かにかかわらず、現場に主任技術者を置かなければなりません(建設業法26条)。
- 発注者から直接請け負った工事で、下請契約の総額が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)になるときは、主任技術者に代えて監理技術者を置きます。監理技術者になれるのは、1級の国家資格者などです。2級の技士は、主任技術者になる資格です。
- 公共性のある施設や多数の人が使う施設の重要な工事で、請負金額が4,500万円以上(建築一式工事は9,000万円以上)なら、主任技術者や監理技術者は現場に専任でなければなりません(同法26条3項)。
- 1級技士補(主任技術者の要件を満たす人)は、監理技術者の職務を補佐する「監理技術者補佐」として専任で置かれることができます(同条3項)。補佐を専任で置くと、監理技術者は2つの工事を兼務でき、当面は2現場までです。
- 特定建設業の営業所に専任で置く特定営業所技術者(2024年12月施行の改正前は専任技術者と呼ばれていました)や、監理技術者になれる資格として、1級の施工管理技士が位置づけられています(建設業振興基金、国土交通省)。
建設業の許可を受けた業者は、令和8年3月末で483,823業者です。そのうち特定建設業の許可は50,511業者(前年から1.6%増)、建築工事業の許可は140,967業者で、許可業者全体の29.1%にあたります(建築工事業の許可は前年から2,626業者減)。
建設業全体では、就業者477万人のうち、国土交通省の資料が「技術者」として示す人数は39万人(令和6年)です。平成9年の41万人から、平成22年の31万人まで減り、令和6年に39万人に増えました。建設業の就業者は、55歳以上が36.7%、29歳以下が11.7%です。次世代への技術承継が課題だと、国土交通省は資料で述べています。
年収は「職種」の値で見るしかない
1級建築施工管理技士だけを対象にした公的な賃金統計はありません。参考として、厚生労働省の賃金構造基本統計調査(令和7年)には、職種「建築技術者」があります。この職種には、建築士、建築設計監督技術者、建築施工管理技術者、建築現場監督などが含まれます(職種の解説は令和4年調査用)。この職種の年収を「所定内給与×12か月+年間賞与」で算出すると、約621万円(平均43.4歳、勤続12.9年)になります(当サイト算出)。
参考として、産業別の表から、建設業全体は約556万円(平均45.5歳)、全産業は約510万円(平均44.4歳)です(いずれも当サイト算出)。職種別と産業別は別の表のため、集計の範囲は厳密には同じではありません。
ただし、「建築技術者」は建築士や設計の技術者も含み、施工管理の人だけの値ではありません。1級建築施工管理技士の資格を持つ人だけの値でもありません。資格を取れば年収がこの水準になることや、年収が上がることを示すものでもありません。
よくある質問
1級建築施工管理技士の勉強時間は何時間必要ですか?
想定する受験者によって変わります。学習サイトの目安をそろえると、知識ゼロや現場経験が浅い人で300〜400時間(アガルート、CIC、ジョブハウス建設)、実務経験や基礎知識がある人で100〜300時間で、受験者の条件を限定しない一般論は100〜400時間です。個人の合格者のブログには500〜600時間という例もあります。試験を実施する建設業振興基金は勉強時間を公表しておらず、合格者に総勉強時間を尋ねた人数と方法の分かる調査も、確認できた範囲では見当たりませんでした。
第一次検定と第二次検定では、それぞれ何時間勉強すればいいですか?
目安は割れています。ジョブハウス建設は第一次検定に100〜200時間、第二次検定に50〜100時間とし、アガルートは第二次検定だけで150〜250時間としています。日建学院とアガルートは、第二次検定について毎日1時間以上の学習を挙げています。第二次検定は経験を踏まえて書く記述が含まれ、アガルート、日建学院、総合資格学院が添削を重視しています。
1級建築施工管理技士は、いつから始めれば間に合いますか? 平日は1日何時間必要ですか?
試験日を7月15日と仮置きし、第一次検定の準備に200時間かけるなら、4月1日開始で週13.5時間、休日に3時間ずつ勉強すれば平日は1日1時間30分です(当サイト試算)。2月1日開始なら週9時間で平日は1日40分、5月1日開始なら週19時間で平日は1日2時間40分になります。第二次検定は、試験日を10月15日と仮置きすると、第一次検定の翌日から13週で、100時間なら週8時間です。
2級を持っていなくても、いきなり1級を受けられますか?
第一次検定は、試験実施年度に満19歳以上であれば、実務経験や2級の合格がなくても受けられます(令和8年度は平成20年4月1日以前の生まれ)。第二次検定は、新受検資格では第一次検定の合格後に、実務経験5年以上、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上、監理技術者補佐としての実務経験1年以上などが必要です(2級の第二次検定や一級建築士の合格を条件にした区分もあります)。特定実務経験は、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の工事で、監理技術者・主任技術者の指導の下、または自ら行った施工管理の実務経験です。令和10年度までは、従来の学歴と実務経験による受検資格でも第二次検定を受けられます。
1級建築施工管理技士に合格すると年収は上がりますか?
1級建築施工管理技士の有無で年収を比べた公的な統計はありません。参考値として、賃金構造基本統計調査(令和7年)の職種「建築技術者」(建築士や建築施工管理技術者、建築現場監督などを含む)の年収を所定内給与と賞与から算出すると約621万円(平均43.4歳)で、全産業の約510万円(平均44.4歳)を上回ります(当サイト算出)。ただしこれは資格を持つ人だけの値ではなく、資格を取れば年収がこの水準になることや、上がることを示すものでもありません。
調査方法・出典について
- 受検者数・合格者数は、建設業振興基金の各年度の実施結果(令和5〜8年度)と、国土交通省の報道発表(令和3年度・令和4年度)によります。合格率は、合格者数を受検者数で割って当サイトが算出しました(令和3年度、令和4年度、令和7年度は、国土交通省と建設業振興基金が公表した合格率と一致しました)。受検予定者に対する割合は、令和7年度の結果表から当サイトが算出しました。
- 合格者の年齢・勤務先・性別は、各年度の実施結果の「合格者の主な属性」によります。令和7年度と令和8年度の「29歳以下」は、年齢別の各割合を当サイトが合計しました。勤務先が建設業以外の割合は、100%から建設業の割合を引いて当サイトが算出しました。
- 試験の日程・構成・合格基準・受検資格・手数料は、建設業振興基金の令和8年度の案内と受検の手引によります。第一次検定の構成の分類は、令和8年度の問題冊子から当サイトが整理しました。第二次検定の構成は、令和7年度の問題冊子によります。
- 令和6年度からの受検資格の見直しは、国土交通省の周知資料によります。令和7年度の第二次検定の臨時試験の理由は、建設業振興基金の公式告知(2025年12月24日付。原ページは現在閲覧できないため、Wayback Machine の保存版で確認)によります。
- 監理技術者等の配置と専任の条件は、国土交通省関東地方整備局「建設工事の適正な施工を確保するための建設業法(令和8.2版)」と、国土交通省「令和7年度技術検定の合格者数」で確認しました(確認日:2026年10月1日。条文の内容は国土交通省の資料で確認し、本文の条番号は同資料の記載によります。営業所技術者等の名称は、国土交通省「許可の要件」で確認しました)。建設業許可業者数は、国土交通省「建設業許可業者数調査の結果(令和8年3月末現在)」によります。就業者数と技術者数は、国土交通省「最近の建設産業行政について」(令和7年9月。厚生労働省のサイトに掲載された国土交通省の資料)によります。
- 年収は、厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」から、所定内給与額×12+年間賞与その他特別給与額で当サイトが算出しました。職種(小分類)第1表の「建築技術者」(男女計)と、産業大分類 第1表の建設業と産業計(民営事業所、企業規模10人以上)の値です。
- 学習サイトの勉強時間の目安は、2026年10月1日に各社のページで確認しました。合格者のブログと採用目的のコラムも、条件を明示した目安として表に含めています。
- 自習室の料金は、当サイトに掲載している有料自習室のうち月額プランがある324施設について、各施設の最も安い月額プランを2026年9月30日時点で集計しました。
- 公表値は今後の発表で更新される場合があります。受験の際は、必ず建設業振興基金の公式情報をご確認ください。