「TOEICは100点上げるのに200〜300時間」。TOEICの勉強時間を調べると、この数字に何度も出会います。ところがTOEIC Listening & Reading(L&R)は合否のある試験ではなく、10〜990点のスコアで結果が出る試験です。必要な時間は「今のスコアから、何点上げたいか」で変わります。2025年度の公開テストの受験者は75万5,473人で、平均は616点でした。

この記事では、「200〜300時間」の数字がどこから来たのかをたどり、試験を運営するIIBCの公式データと、勉強時間や期間を実際に調べた数少ない研究を重ねます。そのうえで、現在のスコアと目標スコアから自分に必要な時間を見積もる方法、週の勉強時間ごとの期間、勉強場所にかかる費用、スコアが使われる場面までを整理します。

この記事の要点

  • 学習サイトが示す「100点アップに200〜300時間」は、確認した範囲では、Oxford University Press(OUP)が2007年に出した教師向けガイドの表を出典に挙げるものが中心になっている。表自体の100点ごとの値は200〜325時間で、注記によれば元は Saegusa(1985)を改変したもので、橋本(2021)はSaegusaを社会人の英語研修の研究と紹介している
  • 確認した範囲では、「200〜300時間」について調査の人数や方法を示したページは見当たらなかった。IIBCの公式記事は、ネイティブスピーカーによる英会話研修で300時間前後といわれる、と出典を示さずに紹介している
  • 実測に近いデータは2つある。金沢大学の橋本(2021)は、英語が苦手な大学生194人が目標スコアに届くまでの月数を調べた(必要な上昇が55〜100点の群で中央値18.8か月)。IIBCの調査(2019年)は、英語を学習している社会人の週の学習時間を示した(平均3時間42分、800点以上は6時間4分)
  • スコアには測定誤差がある。ETS(2005)の資料にあるのは各セクションの差の標準誤差約35点で、橋本(2021)はここからトータルスコアでは約50点以内の変化を英語力の変化と言い切れないと推論している。「1か月で何点」は実測データが見当たらない
  • 2026年度の公開テストは4月から2027年3月までに全18回(当サイト集計)で、受験料は紙の公式認定証を希望する場合7,810円、希望しない場合7,700円(いずれも税込)。毎月のように受けられるので、試験日からの逆算ではなく「何時間を、週何時間で積むか」で計画できる
  • 算出・試算した値(週数、必要な週あたり時間、自習室代、スコア分布の累計の割合)は、すべて本文で「当サイト算出」「当サイト試算」と明記した

結論:現在のスコアからの差で見る目安の表

先に結論です。学習サイトの目安を「現在のスコアから、どこまで上げるか」で並べ直すと、次のようになります。右の列は、各サイトが出典に挙げるOUPのガイドの表(Saegusa 1985を改変)の値です。数字は各ページの原文どおりで、確認日は2026年10月1日です。

現在から目標まで各サイトの目安OUPの表の値
300〜700点台で+100点ユーキャン:500→600点、600→700点とも200〜250時間/マイナビ シカクト:300→400点から600→700点まですべて225時間程度/スタディサプリENGLISH:500→600点、600→700点とも225時間前後350→450、450→550、550→650、650→750点はいずれも225時間
700点台から800点ユーキャン:200〜300時間/スタディサプリENGLISH:250時間前後/マイナビ シカクト:250時間程度/KIRIHARA Online Academy:700点台から200〜300時間(同社は「平均的な独学ペース」と記載)、750点前後から100〜200時間650→750点は225時間、750→850点は275時間
800点台から900点ユーキャン:250〜350時間/スタディサプリENGLISH:300時間程度/マイナビ シカクト:300時間程度750→850点は275時間、850→950点は325時間
600点台から800点(約+200点)KIRIHARA Online Academy:600点台から400〜600時間/アルク:600→800点で約500時間(表の650→850点の値を使用)650→850点は500時間
250点から目標まで(累計)アガルート(250点からの累計。OUPの表の値を、1日3時間なら何か月かに換算して掲載):600点まで700〜950時間、700点まで950〜1,150時間、800点まで1,150〜1,450時間、900点まで1,450〜1,700時間250→550点は700時間、→650点は950時間、→750点は1,150時間、→850点は1,450時間、→950点は1,750時間

この表から言えるのは次のことです。

  • OUPの表では、350〜750点の区間の+100点は225時間(250→350点は200時間)で、750点を超えると275時間、325時間と増えます。高いスコア帯ほど、同じ100点に時間がかかるという見立てです
  • 確認した範囲では、各サイトの数字はこの表を丸めたり読み替えたりしたものが中心です。同じ表から「200〜300時間」(STUDYing、アガルート、ユーキャン)と「およそ200〜325時間」(スタディサプリENGLISH)が出ています
  • 一方、実測に近いデータ(後述)は、学習時間ではなく月数ですが、英語が苦手な大学生で55〜100点の上昇に中央値で約19か月かかったと示しています。表の値は「そのとおりに進めば届く時間」ではなく、古い研究に由来する目安として受け止めるのが安全です

勉強時間の目安そのものがどこまで当てになるのかは、学習科学の研究をもとに勉強時間の目安は本当かで検証しています。英語という言語そのものを習得するのにかかる時間の研究は、英語は何時間で話せるのかで扱っています。

「100点で200〜300時間」の出どころをたどる

STUDYing、アガルート、ユーキャン、スタディサプリENGLISH、マイナビ シカクト、アルク(ENGLISH JOURNAL)は、いずれも出典として、OUPの『A Teacher's Guide to TOEIC Listening and Reading Test』(2007年)を挙げています。日米英語学院も、OUPに掲載された表を参考にしていると書いています。バークレーハウスもほぼ同じ数字の表を載せています(450→950点だけ1,330時間で、OUPの1,300時間と異なります)。

この表には「Table adapted from Saegusa 1985」と注記があります。元は、Saegusa(1985)の論文『Prediction of English proficiency progress』です。金沢大学の橋本将(2021)は、この論文を次のように紹介しています。

  • 社会人の英語研修の受講時間と、受講前の英語力、TOEICスコアの変化の関係を調べた
  • 例として、450点から600点に上げるには平均400時間の授業時間が必要という結果が示された
  • ただし、論文は著作権を守るためという理由で回帰式の係数を公開していないため、OUPのガイドに載る表の数字を論文から導くのは難しい

OUPのガイドは、表の前に、200時間を超える講座で学んだ学生の平均上昇は110点にとどまったとも書いています(Saegusa 1985を引用)。出題形式に慣れるだけの10〜15時間の短い講座でも50〜75点上がる例は珍しくないとしつつ、最初の約50点を超えたあとは集中的な学習が要る、とも述べています。

「100点上げる時間」の元表(OUP 2007)の値

250→350点200時間

表の値

350→450点225時間

表の値

450→550点225時間

表の値

550→650点225時間

表の値

650→750点225時間

表の値

750→850点275時間

表の値

850→950点325時間

表の値

元表は Saegusa(1985)を改変したもの(Table adapted from Saegusa 1985)と注記されている。100点刻みの値は表の対角線上の隣り合う数値(最小200、最大325)。出典: Trew, G. (2007) A Teacher's Guide to TOEIC Listening and Reading Test, Oxford University Press, p.6

この表の100点ごとの値は、最小が250→350点の200時間、最大が850→950点の325時間です。「200〜300時間」は、この幅を丸めた言い方になります。

この目安を使うときは、次の点に注意が必要です。

  • データの時代が古い。元の研究は1985年のもので、OUPのガイド自身が、TOEICは2006年5月に最初の大きな出題変更があったと書いています。ガイドが載せる改定後の構成(Part 1は10問、Part 5は40問、Part 6は12問など)は、IIBCが現在示す構成(Part 1は6問、Part 5は30問、Part 6は16問、Part 7は54問)とも違います
  • 「時間」の中身が違う。橋本は、論文の独立変数は英語研修の受講時間だと述べています。OUPのガイドは表を「study time」の目安と呼んでいます
  • 別の表も流通している。ディクトレENGLISHは、同じ三枝(1985)の論文の表として、200→300点が100時間、400→500点が200時間、800→900点が400時間という別の数値を紹介しています。どちらが論文の値かは、当サイトでは確認できていません

IIBCの公式記事(TOEIC L&Rの目標スコアと必要な学習時間の関係)は、100点上げるにはネイティブスピーカーによる英会話研修で300時間前後かかる、といわれていると紹介しています。出典や調査の人数は書かれておらず、同じ記事では英語教育の講師の言葉として、トレーニングによる最初の変化は200時間ほどで感じられるとも紹介しています。

このほかOUPのガイドは、ETSのTOEICユーザーガイド(1999年)を引いて、スコアの実際の上昇を示すには通常、少なくとも100時間の語学訓練が必要だと書いています。

実測に近い2つのデータ

総学習時間とスコアの上昇を、同じ受験者で測った結果を数値つきで確認できる公開データは、確認できた範囲では見当たりませんでした。Saegusa(1985)は研修の受講時間とスコアの変化を同じ受講者で分析していますが、回帰式の係数などは公開されていません。OUPのガイドは、200時間を超える講座の学生の平均上昇を110点と書いていますが、対象や方法は確認できていません。確認できた近い性質のものが2つあります。

英語が苦手な大学生194人が目標スコアに届くまでの月数(橋本 2021)

金沢大学の橋本将は、勉強時間ではなく経過月数に注目して、目標スコアに届くまでの期間を調べました。

対象は、2016〜2018年度に入学し、1年次2月のTOEIC IPテストの点が低く(平均342点、最低160点、最高465点)、必修の「TOEIC準備」科目の単位が保留になった学生194人です。単位の保留解除には、学生ごとに325〜485点のスコアが必要でした。「必要なスコア増分」ごとに、保留が解除されるまでの月数の中央値を、生存分析(カプラン・マイヤー法)で推定しています。観察は2020年3月までの約38か月で、必要増分が200点を超える3人は除いて191人を分析しました。

必要なスコア上昇学生数期間内に到達月数の中央値(95%信頼区間)
5〜50点116人100人9.4か月(7.7〜11.0)
55〜100点51人40人18.8か月(15.8〜21.9)
105〜150点18人12人21.1か月(17.7〜24.6)
155〜200点6人3人27.4か月(27.4〜27.4)

橋本は、55〜100点の群では早い人で4か月ほどで届いた一方、105〜150点の群では短くても10か月ほどかかったと述べています。

読み方の注意点は次のとおりです。

  • 学習時間は測っていない。経過月数には、授業以外の学習量の違いも、受験のタイミングの違いも含まれる
  • 対象は英語が苦手な大学生に限られ、単位がかかっていた。社会人や中上級者にそのまま当てはまるとは言えない
  • 5〜50点の群は、測定誤差のため英語力が変わらなくても偶然届く場合があると、論文自身が述べている。受験のタイミングも学生が自由に選べた
  • 155〜200点の群は6人と少なく、信頼区間も中央値と同じ値(27.4〜27.4か月)になっている。数字は慎重に読む必要がある

英語を学習している社会人の、週の学習時間(IIBC 2019)

IIBCの「英語活用実態調査2019」は、日経BPが運営する「日経ビジネス オンライン」の登録者(20〜50歳代の有職者)を対象にしたWeb調査です(2018年12月、有効回答466人)。普段から英語を学習していると答えた人(39.9%、186人)の、1週間の学習時間は次のとおりでした。

TOEIC L&Rのスコア帯回答者数週の平均学習時間週5時間以上の割合(当サイト算出)
全体186人3時間42分22.6%
800点以上60人6時間4分38.3%
600〜800点未満47人2時間42分19.2%
600点未満30人2時間40分16.7%

週5時間以上の割合は、公表されている「5時間以上10時間未満」と「10時間以上」の割合を足して算出しました。800点以上の群で10時間以上と答えた人は20.0%です。

800点以上の人の週の平均は6時間4分で、当サイト試算では1年(52週)続けると約315時間になります。ただし、いつから続けているかは調査されていません。また、スコア帯別の人数は小さく、この調査は「勉強時間を増やしたらスコアが上がったか」を調べたものではありません。800点以上の群だけが長く、600〜800点未満(2時間42分)と600点未満(2時間40分)はほぼ同じです。時間がスコアを上げたのか、もともと英語に親しんでいる人が勉強しているのかは、この調査からは分かりません。

学習する場所は、自宅が73.1%、電車やバスの車内などが53.8%、勤務先が25.3%、カフェやファーストフード店などが19.9%、図書館が5.9%でした(全体、複数回答)。時間帯は、休日が53.2%、通勤の途中・移動中が48.4%、退勤後が45.2%の順です。800点以上の人は、通勤の途中・移動中が66.7%で、ほかのスコア帯より約2倍高い、とIIBCは述べています。

数字がずれる理由

条件をそろえても、サイトごとの数字が食い違う理由は、確認できた範囲で次のとおりです。

  1. 同じ表の読み替え方が違う。スタディサプリENGLISHは表を「およそ200〜325時間」と読み、ユーキャンは「200〜300時間」と丸めています。アルクは、表にない600→800点を、表の650→850点(500時間)で読み替えています
  2. 差分と累計が混ざる。ユーキャンやスタディサプリENGLISHは「+100点あたり」、アガルートは「250点からの累計」で書いています。同じ表でも、足し合わせる区間で数字が大きく変わります
  3. 「時間」の中身が違う。元の研究は英語研修の受講時間で、IIBCの記事は英会話研修の時間です。自習の時間を測ったデータではありません
  4. 出発点の記載がない表もある。3d-universal.comのページは、600点を目指す場合は300〜400時間、700点は400〜600時間、800点は600〜800時間などと書いていますが、どのスコアから始めた場合かは示していません
  5. 経験に基づく数字がある。STUDYingは、英検準2級の力がある人が450時間もかけず550点に届くケースが多い、と指導経験から述べています。調査の人数などは示されていません

また、ユーキャン、アルク、アガルート、スタディサプリENGLISH、STUDYingのページには、自社のTOEIC講座やアプリ、診断テストへの案内があります。講座やアプリを使うと必要な時間がどれだけ変わるのかを実際に比べたデータは、確認した範囲では見当たりませんでした。

受験者の実像:2025年度の公開テストのスコア分布

IIBCの「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026」によると、2025年度(2025年4月〜2026年3月)の公開テストは、受験者が75万5,473人、平均が616点(リスニング337点、リーディング279点)でした。過去3年の平均は、2023年度が612点、2024年度が615点、2025年度が616点です。

区分受験者数平均スコア
全体75万5,473人616点
社会人30万8,493人649点
学生43万4,399人592点

社会人と学生の受験者数を足しても、全体より1万2,581人(当サイト算出)少なくなります。IIBCは各項目の無回答分を掲載していないため、職業・所属が無回答の人などが含まれていると考えられます。

Totalスコアの分布は次のとおりです。公表されている帯の人数から、当サイトが割合を算出しました。

TOEIC L&R 公開テストのTotalスコア分布(2025年度・755,473人)

〜344点5.6%

42,189人

345〜4.8%

36,565人

395〜6.3%

47,948人

445〜7.9%

59,441人

495〜9.2%

69,738人

545〜10.4%

78,800人

595〜10.8%

81,764人

645〜10.6%

80,080人

695〜9.7%

72,959人

745〜8.4%

63,348人

795〜7%

53,005人

845〜4.9%

37,288人

895〜4.3%

32,348人

帯の下限点以上〜次の帯の下限点未満(895〜は990点まで)。たとえば595〜は595〜640点。割合は人数÷755,473で当サイトが算出(IIBCの公表値は小数第1位まで)。795点以上は合計16.2%、895点以上は4.3%。2025年度の全体平均は616点(リスニング337・リーディング279)。出典: IIBC『TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026』公開テスト 全体データ Ⅰ-3 https://www.iibc-global.org/hubfs/library/default/toeic/official_data/pdf/program-data-analysis-2026.pdf

帯の下限点以上の人の割合(当サイト算出)は、次のようになります。公表の帯が595点・645点…と50点刻みでずれているため、「600点以上」「800点以上」そのものの割合は公表されていません。

スコア全体社会人学生
595点以上55.7%63.9%49.9%
695点以上34.3%43.0%28.0%
745点以上24.6%32.3%19.1%
795点以上16.2%22.2%11.9%
845点以上9.2%13.1%6.4%
895点以上4.3%6.2%2.9%

なお、IIBCの資料には職種別・役職別・専攻別の平均スコアもあり、社会人では技術職が599点、海外部門が717点、教育が711点など、職種によって差があります。海外に滞在した経験の有無でも差は大きく、IPテスト(企業・団体)では滞在経験なしの平均が501点、2年より長い滞在経験がある人は750点でした。出発点が人によって大きく違うことが、必要な時間の個人差に効いていると考えられます。

合否のないスコア制:仕組みと目標スコアの決め方

TOEIC L&Rの結果は、合格・不合格ではなく、リスニング5〜495点、リーディング5〜495点、トータル10〜990点のスコアで、5点刻みで表示されます。このスコアは正答数そのままの素点ではなく、スコアの同一化(Equating)という統計処理で算出された換算点です。誤答による減点はありません。試験は200問・約2時間で、リスニング100問(約45分)、リーディング100問(75分)です。

目標は、使い道から決めます。確認できた公的な目安は次の2つです。

  • IIBCの資料(Proficiency Scale)は、ETSの検証調査をもとに、スコアを5段階のレベルで示しています。各レベルに添えられた数字は、Aが860点、Bが730点、Cが470点、Dが220点です(当サイトの読みでは、各レベルの下限にあたります)。ただし資料自身が、実際のスコアの解釈は個人や学校、企業・団体が決めるものだと断っています
  • 企業・団体の調査では、採用や昇進で参考にしているスコアの平均が示されています(後述の表)

履歴書で600点が目安といった相場観は、各サイトで語られているもので、IIBCの基準ではありません。

何週間で届くか:週の勉強時間ごとの期間

2026年度(2026年4月〜2027年3月)の公開テストは全18回(当サイト集計)で、毎月のように受けられます。試験日から逆算するより、「何時間を、週何時間で積むか」を決めて、仕上がった時期に受けるほうが計画を立てやすい試験です。実施回は、受験地ごとに異なります。

2026年10月25日以降の実施日と、インターネット申込の受付期間は次のとおりです(IIBC公式)。

試験日申込受付期間(インターネット)
2026年10月25日(日)2026年7月29日10:00〜9月10日15:00
2026年11月15日(日)2026年8月17日10:00〜10月5日15:00
2026年12月6日(日)2026年9月11日10:00〜10月26日15:00
2026年12月19日(土)2026年10月6日10:00〜11月11日15:00
2027年1月10日(日)2026年10月27日10:00〜11月26日15:00
2027年1月24日(日)2026年11月11日10:00〜12月9日15:00
2027年2月14日(日)2026年11月27日10:00〜2027年1月7日15:00
2027年3月6日(土)2026年12月10日10:00〜2027年1月27日15:00
2027年3月14日(日)2027年1月6日10:00〜2月3日15:00

2026年10月1日時点のIIBCの表示では、10月25日の回は申込受付が終了、11月15日の回は10月5日15:00が締切、12月6日の回は10月26日15:00が締切で、12月19日の回は10月6日に申込開始です。各回とも1日2回(午前・午後)実施です。申込の締切は、上の表の日付から当サイトが計算すると、試験日の38〜46日前です。受験料は、紙の公式認定証の発行を希望する場合が7,810円、希望しない場合が7,700円(いずれも税込。受験者全員にデジタル公式認定証が発行されます)で、一度納入された受験料は返金できません。

必要な時間を、週あたりの勉強時間で割ると、届くまでの週数が出ます。次の表は、各学習量を各ペースで積むのに必要な週数を、切り上げて示した当サイト算出の値です。学習量は、OUPの表で+100点分にあたる225時間、+200点分にあたる450時間(450→650点など)と、参考として100時間、700時間を置きました。

学習量週3時間42分週6時間4分週10時間週15時間週20時間
100時間28週17週10週7週5週
225時間61週38週23週15週12週
450時間122週75週45週30週23週
700時間190週116週70週47週35週

週3時間42分は、IIBCの調査で英語を学習している社会人全体の平均、週6時間4分は800点以上の人の平均です。週10時間は、平日に1時間ずつと休日に2時間30分ずつ、週20時間は、平日に2時間ずつと休日に5時間ずつに当たります。

逆に、試験までの週数から、週に必要な時間を出すこともできます。次の表は、切り上げて0.5時間単位にした当サイト算出の値です。

学習量4週間8週間12週間24週間52週間
100時間週25時間週12.5時間週8.5時間週4.5時間週2時間
225時間週56.5時間週28.5時間週19時間週9.5時間週4.5時間
450時間週112.5時間週56.5時間週37.5時間週19時間週9時間

試験日から復習の間隔を逆算したいときは、復習スケジューラが使えます。各資格の試験日程は資格試験スケジュールにまとめています。

1か月で何点上がるか

検索の候補に「TOEIC 勉強時間 1ヶ月」が出てくるので、確認できたことを整理します。1か月での上昇幅を実測したデータは、確認できた範囲では見当たりません。サイトの主張は次のとおりです。

  • スタディサプリENGLISHは、やり方次第で50点アップは可能としている
  • 日米英語学院は、OUPの表をもとに、1日2時間(1か月で約60時間)なら20〜30点、1日4時間(約120時間)なら50点、1日8時間(約240時間)なら100点としている

判断の材料になる事実は3つあります。

  • スコアの測定誤差。橋本が引くETS(2005年)の資料にあるのは、リスニングとリーディングのそれぞれで、スコアの差の標準誤差が約35点という値です。橋本はここから、トータルスコアでは変化が約50点より大きくないと、信頼係数68%でも英語力が変わったとは言えないと推論しています(約50点は橋本の推論で、ETSの資料の値ではありません)。この推論に従えば、1か月で約50点以内の変化は、英語力の変化と言い切れない範囲に入ります
  • 橋本の研究。必要な上昇が5〜50点の範囲は、論文自身が、英語力が変わらなくても必要なスコア上昇を偶然達成する蓋然性がそれなりに大きいと述べています。受験時期は学生が自由に選べ、単位もかかっていたので、この群の中央値9.4か月は1か月の根拠にはなりません。55点以上の群の中央値は18.8か月以上でした
  • 元表との整合。225時間を4週間で積むと、週56.5時間(毎日約8時間)になります(当サイト試算)

OUPのガイドは、出題形式に慣れる程度の短い講座でも50〜75点上がる例はあるとしつつ、最初の約50点を過ぎたあとは集中的な学習が必要だと書いています。形式への慣れで取れる分は取り、それ以上は期間を見込む、という順番になります。

パート別の時間配分:問題数から自分で決める

TOEIC L&Rは、リスニング100問とリーディング100問です。IIBCの「テストの形式と構成」では、パートごとの問題数は次のとおりです。

セクションパート問題数
リスニングPart 1 写真描写6問
Part 2 応答25問
Part 3 会話39問
Part 4 説明文30問
リーディングPart 5 短文穴埋め30問
Part 6 長文穴埋め16問
Part 7 読解54問

パートごとに合計で何時間かけるべきかを数字で示した学習サイトは、今回確認したページには見当たりませんでした。スタディサプリENGLISHの1か月のページには「Part 5の問題演習(45分)」のように1回の学習の時間を書いた日程例があり、3d-universal.comはリスニングとリーディングの学習時間の比を、600点以下は6:4、700点台は5:5と示しています。また、パートごとの配点(1問が何点か)は、確認した公式ページには書かれていません。IIBCは、スコアは正答数そのままの素点ではなく、換算点だと説明しています。

そこで、次の順で決める方法をおすすめします。

  1. 公式問題集(本番と同じ形式)を時間を計って1回解き、リスニングとリーディングのスコアを見る。ふだんの学習時間は、点の低いほうに多めに回す
  2. パートごとの正答率を出す。Part 3は39問、Part 7は54問と問題数が多く、正答率が低いと取りこぼす問題の数も多くなる
  3. 1〜2週間ごとに測り直して、配分を見直す

使う本はTOEICのおすすめ参考書ガイドで整理しています。

勉強時間を確保する場所:自習室代はいくらかかるか

IIBCの調査では、学習する場所は自宅が最も多く、図書館は5.9%でした(全体、複数回答)。家では集中できない人は、勉強する場所の選択が、時間の確保そのものになります。

当サイトに掲載している有料自習室のうち、月額プランがある324施設で、各施設の最も安い月額プランの料金を集計しました(2026年9月30日時点)。

集計の範囲金額
第1四分位(安い方から4分の1の位置)月5,800円
中央値月7,800円
第3四分位(高い方から4分の1の位置)月11,000円

324施設のうち320施設は、当サイトが公式サイトと料金を突き合わせて確認した掲載です。「最も安い月額プラン」には、夜間のみや平日のみといった利用時間に制限のあるプランも含まれます。

月単位で契約するとして、225時間を週10時間で積むと22.5週(約5.2か月)かかり、月単位の契約では6か月分になります。450時間なら45週(約10.4か月)で、11か月分です(1か月=52÷12週として、契約月数は切り上げ。当サイト試算)。

学習量(週10時間)契約期間月5,800円月7,800円(中央値)月11,000円
225時間6か月3万4,800円4万6,800円6万6,000円
450時間11か月6万3,800円8万5,800円12万1,000円

これに受験料(1回分)が加わります。紙の公式認定証を希望する場合は7,810円、希望しない場合は7,700円です(税込)。受験料を足した総額は次のとおりです(当サイト試算。紙の公式認定証を希望しない7,700円で計算しており、希望する場合は各金額に110円が加わります)。

学習量(週10時間)月5,800円月7,800円(中央値)月11,000円
225時間(6か月)4万2,500円5万4,500円7万3,700円
450時間(11か月)7万1,500円9万3,500円12万8,700円

公立図書館は無料で使えますが、館によっては持ち込みの勉強を制限していたり、席の数が少なかったりします。

スコアの先にある数字:企業はTOEICスコアをどう使っているか

TOEICは国家資格ではなく、独占業務や資格者の登録制度はありません。スコアがどう使われているかは、IIBCの「英語活用実態調査2019(企業・団体)」で確認できます。調査の対象は、2017年1月〜2018年8月にTOEIC L&Rの公開テストの団体一括受験申込または団体特別受験制度(IPテスト)を利用した2,442の企業・団体で、有効回答は528でした(調査期間は2018年11月〜2019年2月)。

要件や参考にしているスコアを回答した企業・団体の平均は、次のとおりです。

場面回答数平均スコア
新卒採用128545点
英語を使用する部署の中途採用139620点
係長・主任への昇進75515点
課長への昇進108530点
部長への昇進59565点
役員への昇進50600点
海外出張者の選抜81620点
海外赴任者の選抜122635点

新卒採用でスコアを「要件としている」企業は4.2%、「参考としている」は44.9%でした。一定のスコアに達したときに報奨金を支給している企業は27.5%、資格手当を支給している企業は5.9%で、どちらも支給していない企業は67.2%です。

この調査は2019年のもので、対象はTOEICを活用している企業・団体に限られます。IIBCの団体向け資料ページには「英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2022」も掲載されていますが、資料請求の手続きが必要な資料のため内容を確認しておらず、この記事の数値は直接確認できた2019年版によります。最新のIPテストでは、2025年度の企業・団体の平均スコアは538点(学校は462点)でした。年収は、TOEICのスコアだけを対象にした公的な賃金統計がないため、書きません。

よくある質問

TOEICのスコアを100点上げるには何時間かかりますか?

STUDYing、アガルート、ユーキャン、マイナビ シカクトなど確認した複数のサイトが200〜300時間を示していますが、調査の人数や方法まで示したページは見当たりませんでした。これらのサイトが出典に挙げるOxford University Pressの教師向けガイド(2007年)の表では、100点ごとの値は200〜325時間(350〜750点の区間は225時間、750→850点は275時間、850→950点は325時間)で、表にはSaegusa(1985)を改変したものと注記があり、橋本(2021)はSaegusaを社会人の英語研修の研究と紹介しています。実測に近い研究として、英語が苦手な大学生を追った金沢大学の橋本(2021)では、必要なスコア上昇が55〜100点の学生が目標に届くまでの月数の中央値は18.8か月でした。

TOEICで600点から800点を目指すには何時間必要ですか?

600点台から800点まで(約200点アップ)の目安は、KIRIHARA Online Academyが400〜600時間、アルク(ENGLISH JOURNAL)が約500時間で、アルクはOxford University Pressの表の650→850点の値を使っています。700点台から800点なら、ユーキャンが200〜300時間、KIRIHARA Online Academyも200〜300時間(同社は「平均的な独学ペース」と記載)、スタディサプリENGLISHとマイナビ シカクトが250時間前後です。ただしいずれも元の表や各社の経験に基づく数字で、調査の人数や方法は示されていません。

TOEICの勉強は1日何時間すればいいですか?

目標までの時間を、試験日までの週数で割って決めます。当サイトの試算では、元表の100点アップ分にあたる225時間を24週間で積むなら週9.5時間(毎日同じ時間なら1日約1.3時間)、12週間なら週19時間(1日約2.7時間)です。参考として、IIBCの調査(2019年)で普段英語を学習している社会人の週の学習時間は平均3時間42分(1日約32分)で、800点以上の人は平均6時間4分でした。ただし、学習時間とスコアが同じ人で変化したかどうかを調べた調査ではありません。

TOEICは1か月で何点上がりますか?

1か月で何点上がるかを実測したデータは、確認できた範囲では見当たりません。スコアには測定誤差があります。ETS(2005)の資料にあるのは、リスニングとリーディングのそれぞれでスコアの差の標準誤差が約35点という値で、橋本(2021)はここから、トータルスコアでは変化が約50点より大きくないと信頼係数68%でも英語力が変わったとは言えない、と推論しています。同じ研究は、必要な上昇が5〜50点の範囲は、英語力が変わらなくても必要なスコア上昇を偶然達成する蓋然性がそれなりに大きいと述べています。元表の225時間を4週間で積むと週56.5時間になり(当サイト試算)、現実的ではありません。Oxford University Pressのガイドは、出題形式に慣れるだけの10〜15時間の短い講座でも50〜75点上がる例は珍しくないとしつつ、それ以降は集中的な学習が要ると書いています。

TOEICに合格や不合格はありますか? 何点を目指せばいいですか?

合否はなく、リスニング5〜495点、リーディング5〜495点、トータル10〜990点の5点刻みのスコアで結果が出ます。目標は使い道から決めます。IIBCの資料(Proficiency Scale)は730点と860点を区切りにしています。IIBCの企業・団体調査(2019年)では、スコアを回答した企業の平均が、新卒採用で545点、英語を使う部署の中途採用で620点、海外赴任者の選抜で635点でした。2025年度の公開テストの平均は616点で、595点以上は受験者の55.7%、795点以上は16.2%です(当サイト算出)。

調査方法・出典について

  • 受験者数・平均スコア・スコア分布・職種別や専攻別の平均は、IIBC「TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026」(2025年度=2025年4月〜2026年3月の公開テスト全体)によります。スコア帯の割合は、公表されている各帯の人数から当サイトが算出しました(人数の合計は公表の受験者数と一致することを確認)。帯の下限点以上の累計の割合も当サイト算出です
  • 試験の構成、スコアの仕組み、受験料(紙の公式認定証の希望の有無で7,810円または7,700円、税込)、2026年度の実施日と申込期間は、IIBC公式サイトの各ページによります(確認日2026年10月1日)。2026年度の実施回数18回は、IIBCの年間テスト日程(実施終了分と今後の日程)と公式データページの実施回一覧を合わせて数えました。申込締切が試験日の何日前かは、公式の日付から当サイトが計算しました
  • Proficiency Scaleは、IIBCの資料「TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表」によります
  • 企業の活用状況(採用・昇進・海外赴任の平均スコア、報奨金・資格手当)と、社会人の週の学習時間、学習場所は、IIBC「英語活用実態調査2019(企業・団体)」によります。週5時間以上の割合は、公表された階級別の割合を当サイトが合計しました
  • 勉強時間の元表は、Trew(2007)『A Teacher's Guide to TOEIC Listening and Reading Test』(Oxford University Press)の表を確認しました。PDFの表を目視で確認しました。著者名のTrewはPDF内には書かれておらず、橋本(2021)の参考文献とSTUDYingの引用によります。表の値を使った週数・週あたり時間・費用は当サイトの試算で、切り上げています(週あたり時間は0.5時間単位、週数は整数)。「1か月」は4週間として計算しました
  • 目標スコア別の大学生の月数は、橋本将(2021)の表1によります。Saegusa(1985)の内容は、橋本の論文での紹介と、OUPのガイドの記述による間接的な確認です
  • 学習サイトの目安は、2026年10月1日に各社の解説ページで確認しました。数字は原文どおり、条件ごとに分けて記載しています
  • 自習室の料金は、当サイトに掲載している有料自習室のうち月額プランがある324施設について、各施設の最も安い月額プランを2026年9月30日時点で集計しました
  • 公表値は今後の発表で更新される場合があります。受験の際は、必ずIIBCの公式情報をご確認ください