資格試験の勉強時間は、「300時間」「1,000時間」と数字だけを見ても、自分に当てはまるのかが分かりません。独学の初学者なのか、講座を使う人なのか、経験者なのかで、同じ資格でも数字が変わるからです。

このページは、当サイトが公開した30本の個別記事を、分野別と勉強時間の目安別に整理した入口です。自分の資格がどのくらいの時間帯にあり、同じ分野の資格とどう違うのかを、文章と小さな表で確かめられるようにしました。

詳しい数字や条件の違い、合格者アンケートなどの内容は、各資格の個別記事に書いています。このページは、どこから読めばよいかが分かることを目的にしています。

まず結論

この節では、30資格の勉強時間の全体像を先にまとめます。

この記事で扱った30資格のうち、時間で示せるのは27本の記事です。勉強時間の目安は、秘書検定3級の20〜60時間から、司法試験の3,000〜8,000時間まで広がっています。数百時間で挑める資格もあれば、数千時間を見込む資格もあり、同じ資格試験でも必要な時間は大きく違います。数字は学校やメディアが示した目安が中心で、想定する受験者で変わり、合格率は分母が資格ごとに違うので資格どうしでは比べられません。総時間を週に取れる時間で割ると期間の見当がつき、週10時間なら300時間は30週、1,000時間は100週です(当サイト試算)。

目安の下限で分けると、次の5つの帯になります。

  • 100時間以下から始まる資格: 秘書検定、危険物乙4、衛生管理者、保育士、FP3級、簿記3級、ITパスポート、第二種電気工事士
  • 150〜250時間から始まる資格: 賃貸不動産経営管理士、基本情報技術者、FP2級、簿記2級
  • 300〜800時間から始まる資格: 宅建、行政書士、社労士、応用情報技術者など10の資格
  • 1,000時間以上から始まる資格: 中小企業診断士、電験三種から、税理士・司法書士・公認会計士・司法試験まで9の資格
  • 時間では測れない試験: TOEIC、英検、公務員試験

勉強時間でざっくり探す

この節では、勉強時間の目安の下限で資格を5つの帯に分け、どんな資格が入るのかを説明します。見出しの数字は目安の「始まり」で、上限は帯の数字より大きいことがあります(たとえば簿記2級は250〜500時間)。使える時間が決まっている人は、総時間が収まるかを、分野別の表にある目安の上限で確かめてください。帯をまたぐ資格は、下限の帯に置きました。

100時間以下から始まる資格

FP3級、簿記3級、ITパスポートのように、分野の入り口になる試験が多い帯です。そのほか、秘書検定、危険物乙4、衛生管理者、保育士、第二種電気工事士が入ります。まず短い時間で資格を1つ取りたい人は、ここから探せます。

150〜250時間から始まる資格

FP2級、簿記2級、基本情報技術者、賃貸不動産経営管理士が入る帯です。どれも、下の級や関連する資格を持っているかどうかで目安が変わるので、自分の出発点に合わせて、分野別の表と個別記事を読んでください。

300〜800時間から始まる資格

不動産、IT、福祉、建築、法務、労務など、幅広い分野の資格が入る帯です。宅建、応用情報技術者、行政書士のように、目安の上限に「以上」がつき、実際にはもう少し長くかかる可能性がある資格もあります。数か月から1年以上の計画で、1つの資格に取り組みたい人向けです。

1,000時間以上から始まる資格

目安が1,000時間以上で、長い期間をかけて積む前提の帯です。中小企業診断士、土地家屋調査士、電験三種、一級建築士のほか、税理士、司法書士、弁理士、公認会計士、司法試験・予備試験が入ります。上限は税理士で約6,000時間、司法試験で8,000時間と大きくなるので、年単位の計画が必要な人向けです。

目安の時間を示さない試験

TOEIC、英検、公務員試験は、現在のスコアや級、受ける試験の型で必要な時間が変わるため、1つの目安にまとめられません。見方は、分野別の節の「時間では測れない試験」で説明します。

分野別に比べる

この節では、分野ごとに、資格どうしの目安の違いと、見積もり方が変わる条件を説明します。複数の分野にまたがる資格は、どちらか一方に置きました。

表の「勉強時間の目安」は、個別記事の結論の表にある数字をそのまま載せています。末尾の(初学者)は知識のない人を想定した数字、(独学)は独学を前提とした数字、(一般論)は想定する受験者を限定しない数字です。(筆記のみ)は面接を除いた数字、「1社」は個別記事でその数字を示していたのが1社だけという意味です。講座を使う人や経験者の数字は載せていません。

年度は和暦にそろえ、個別記事が掲載した直近の公表年度の値です(簿記・ITパスポートなど、個別記事が西暦の年度で書くものも同じ年度です)。一部の合格率は、公表された人数から当サイトが算出した値です(保育士、秘書検定の合算、簿記の統一試験、予備試験、司法書士、第二種電気工事士の学科・技能、FP、国家一般職など。詳しくは個別記事)。

法律

法律は、行政書士の800〜1,000時間以上から、司法試験の3,000〜8,000時間まで開いています。行政書士は、法律を学んだことがない人の独学で800〜1,000時間以上、法学部出身者や法律系資格の学習経験者で500〜800時間と整理できます。司法書士と弁理士は目安がほぼ約3,000時間にそろい、経歴別の時間数を示した学校は確認できた範囲でありませんでした。司法試験は、法科大学院の修了(在学中受験を含む)か予備試験の合格が受験資格で、予備試験ルートでは時間の大半が予備試験までにかかります。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
行政書士800〜1,000以上(初学者・独学)年1回14.54%(受験者、令和7年度)
司法書士約3,000(一般論)筆記は年1回、口述あり5.2%(受験者、令和7年度)
弁理士約3,000(一般論)短答式・論文式・口述(各年1回)6.4%(受験者、令和7年度)
司法試験・予備試験3,000〜8,000(一般論)司法試験は年1回司法試験41.2%、予備試験3.6%(受験者、令和7年)

司法試験の目安は、司法試験の合格までにかかる時間です。司法書士と弁理士は、幅をつけて2,000〜3,000時間とする一般論もあります。予備試験に受験資格はありません。

不動産

不動産は、宅建の300〜600時間以上を軸に、賃貸不動産経営管理士が150〜250時間以上、管理業務主任者が約300時間、マンション管理士が500〜700時間、土地家屋調査士が1,000〜1,500時間です。宅建を持っていても賃貸不動産経営管理士の問題は免除されず、講習を修了すると5問が免除されます。マンション管理士と管理業務主任者は、相手の試験の合格者が5問免除を受けられますが、申込み時に合格番号が必要で、同じ年のダブル受験には使えません。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
宅建300〜600以上(初学者・独学)年1回18.7%(受験者、令和7年度)
賃貸不動産経営管理士150〜250以上(初学者・独学)年1回29.5%(受験者、令和7年度)
管理業務主任者約300(初学者)年1回19.6%(受験者、令和7年度)
マンション管理士500〜700(初学者)年1回11.0%(受験者、令和7年度)
土地家屋調査士1,000〜1,500(独学)年1回(筆記と口述)10.1%(令和7年度)

土地家屋調査士の合格率は、筆記の受験者に対する最終合格者の割合です。

会計・税務

会計・税務は、簿記を入口に、税理士と公認会計士で数千時間に広がります。簿記は、3級がはじめての人で90〜150時間、2級は3級の知識がある人で100〜350時間、3級を受けずにいきなり2級なら250〜500時間と、級ごと・出発点ごとに目安が変わります。税理士は科目合格制で、5科目の合計は学習方法を限定しない一般論で約2,000〜6,000時間です。多くの人が1年に1〜2科目ずつ積み上げます(当サイト算出)。公認会計士は一般論で3,000〜5,000時間です。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
簿記3級90〜150(初学者)ネット試験は随時、統一試験は年3回ネット試験40.8%、統一試験37.0%(受験者、令和7年度)
簿記2級250〜500(初学者。3級を受けずに2級から)ネット試験は随時、統一試験は年3回ネット試験32.9%、統一試験20.3%(受験者、令和7年度)
税理士約2,000〜6,000(一般論。5科目の合計)年1回、科目合格制21.6%(受験者、令和7年度。科目合格を含む)
公認会計士3,000〜5,000(一般論)短答式は年2回、論文式は年1回7.4%(出願者、令和7年)

税理士の合格率は、受験者のうち、5科目に到達した人と一部の科目に合格した人を合わせた割合です。5科目に到達した人は、受験者の1.5%です。

金融

金融は、この記事ではFP(ファイナンシャル・プランニング技能検定)の3級と2級を、1本の記事で扱っています。3級は知識のない初学者で80〜150時間です。2級は、3級に合格した直後に続けて学ぶ人の目安が80〜150時間(3級から時間がたっている人向けに150〜200時間とするサイトもあります)で、3級を経ずにAFP認定研修の修了などで2級から受ける初学者の目安は200〜300時間(根拠は1社)です。FP技能士の試験は日本FP協会ときんざいの2団体が実施していて、同じ令和7年度の学科でも、3級の合格率が86.5%と51.0%、2級が50.8%と24.1%と、団体で差があります(当サイト算出)。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
FP3級80〜150(初学者・独学)CBT通年日本FP協会86.5%、きんざい51.0%(学科の受検者、令和7年度)
FP2級200〜300(初学者。3級を持たない人、1社)CBT通年日本FP協会50.8%、きんざい24.1%(学科の受検者、令和7年度)

労務・経営

労務・経営には、社労士と中小企業診断士が入ります。社労士は法律の知識がない人の独学で800〜1,200時間で、合格には総得点の基準点に加えて、選択式8科目・択一式7科目すべての基準点を満たす必要があります。中小企業診断士は、確認した学校がいずれも学習方法を限定しない目安として約1,000時間(LECは1,000〜1,200時間)を示し、内訳は1次試験800時間・2次試験200時間とするところが多くなっています。1次試験は科目合格制で、3年で7科目をそろえれば1次試験に合格できます。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
社労士800〜1,200(初学者・独学)年1回9.3%(受験者、令和8年度・第58回)
中小企業診断士約1,000〜1,200(一般論)1次・2次とも年1回、1次は科目合格制1次23.0%(令和8年度)、2次17.6%(令和7年度)(受験者)

ビジネス・事務

ビジネス・事務には、秘書検定が入ります。秘書検定は級ごとに目安が分かれ、3級が20〜60時間、2級が30〜120時間、準1級が筆記で60〜200時間です。全級とも、理論と実技の得点がそれぞれ60%以上必要で、得意な領域で苦手な領域を補う戦い方はできません。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
秘書検定3級20〜60(一般論)本会場は年3回、CBTは随時73.7%(受験者、第137〜139回の合計)
秘書検定2級30〜120(一般論)本会場は年3回、CBTは随時60.2%(受験者、第137〜139回の合計)
秘書検定準1級60〜200(一般論・筆記のみ)本会場は年2回41.8%(受験者、第137・139回の合計)

IT

ITには、ITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者の3つがあり、下の試験に合格しているかどうかで、上の試験の目安が変わります。ITパスポートは、ITの知識がない初学者で100〜180時間です。基本情報技術者は、知識がない初学者で約200時間で、ITパスポートの合格者なら50〜150時間とされています。応用情報技術者は、IT未経験の初学者で300〜500時間以上、基本情報技術者の合格者やITの実務経験者で200時間程度です。基本情報技術者では、社会人の受験者の合格率が経験年数が長いほど低く、「経験者なら50時間」をそのまま当てはめるのは危険です。ただし、社会人の受験者の57.2%はこの項目が無記入で、全体の傾向を表しているとは限りません。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
ITパスポート100〜180(初学者)CBT通年48.6%(受験者、令和7年度)
基本情報技術者約200(初学者)CBT通年38.3%(受験者、令和7年度)
応用情報技術者300〜500以上(初学者)CBTの前期・後期23.4%(受験者、令和7年度)

試験制度は、IPA(情報処理推進機構)が見直しを進めています。ITパスポートと基本情報技術者のCBT試験は2026年12月28日以降に休止する予定ですが、2027年度から新しい試験制度に移る予定で、廃止ではありません。応用情報技術者は、2026年度は前期・後期の年2回で、現行制度は2026年度で終える予定です。最新の情報は個別記事で確認してください。

電気

電気は、電験三種と第二種電気工事士で、時間の考え方が違います。電験三種は、電気の知識がない初学者で1,000〜1,500時間、理系出身や電気の実務経験がある人で400〜800時間と、前提知識で大きく変わります。科目合格は、合格した回の後の最大5回まで免除が続き、年2回の試験なので、約3年のうちに4科目をそろえればよい仕組みです。第二種電気工事士は、学科と技能を合わせて知識ゼロからの独学で100〜200時間、未経験者・初学者の目安で140〜210時間です。技能試験は時間より回数で考えるもので、作品に欠陥が1つでもあれば不合格になります。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
第二種電気工事士独学100〜200、初学者140〜210年2回(上期・下期)学科56.6%、技能71.8%(受験者、令和7年度)
電験三種1,000〜1,500(初学者)年2回、科目合格制4科目合格は上期12.9%、下期13.1%(受験者、令和7年度)

建設・建築

建設・建築は、建築士の一級・二級と、1級建築施工管理技士です。建築士の目安は学科と製図の合計で、一級は初学者の独学で1,000〜2,000時間、二級は初学者で700〜1,000時間で、製図だけの目安は内訳を示すサイトの間で一級も二級も100〜500時間と割れています。一級建築士の学科に合格すると、合格年を含む5回の試験のうち製図を3回まで受けられます。1級建築施工管理技士は、第一次・第二次検定の合計で、知識ゼロや現場経験が浅い人が300〜400時間、実務経験や基礎知識がある人が100〜300時間です。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
1級建築施工管理技士300〜400(初学者。第一次・第二次検定の合計)第一次・第二次検定とも年1回第一次検定46.7%、第二次検定39.0%(受検者)
二級建築士700〜1,000(初学者。学科と製図の合計)学科・製図とも年1回学科40.9%、製図46.4%(それぞれの受験者、令和7年度)
一級建築士1,000〜2,000(初学者・独学。学科と製図の合計)学科・製図とも年1回学科26.2%、製図35.0%(それぞれの受験者)

1級建築施工管理技士は、第一次検定が令和8年度、第二次検定が令和7年度の値です。一級建築士は、学科が令和8年度の値(センター発表)、製図が令和7年度の値です。二級建築士の令和8年度の学科(42.5%)は、センター未掲載の学校の掲載値なので、令和7年度の値を載せました。

設備・保安

設備・保安は、危険物乙4と衛生管理者で、どちらも一般論の目安が100時間以下と短い資格です。危険物乙4は、条件を付けない一般論で最も多いのが40〜60時間です。衛生管理者は一般論で第二種が約60時間、第一種が約100時間で、どちらが必要かは勤め先の業種で法令上決まっています。衛生管理者の合格には、科目(第一種は範囲)ごとに40%以上、合計で60%以上が必要です。試験は、乙4が都道府県ごとに年に何度も、衛生管理者が全国各地で毎月行われます。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
危険物乙440〜60(一般論)都道府県ごとに年に何度も実施31.9%(受験者、令和7年度)
衛生管理者(第二種)約60(一般論)毎月(会場で回数が異なる)48.7%(受験者、令和7年度)
衛生管理者(第一種)約100(一般論)毎月(会場で回数が異なる)46.8%(受験者、令和7年度)

医療・福祉

医療・福祉は、登録販売者、保育士、社会福祉士で、受験の条件や合格率の集計の仕方が違います。保育士は一般論で60〜180時間で、独学をテーマにしたページでは100〜150時間が多く、合否は科目ごとに満点の6割、合格した科目は3年間免除されます。登録販売者は、医薬品を初めて学ぶ人の独学で約400時間で、令和7年度の合格率は都道府県別に北海道の54.8%から沖縄県の23.2%まで開きがありました。社会福祉士は独学で300時間程度ですが、受験資格は独学では得られず、福祉系大学等か養成施設などのルートを通る必要があります。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
保育士60〜180(一般論)年2回、科目合格制19.4%(延べ受験申請者、令和7年度)
社会福祉士300程度(独学)年1回60.7%(受験者、第38回)
登録販売者約400(初学者・独学)都道府県ごとに実施40.7%(延べ受験者、令和7年度)

時間では測れない試験

公務員試験、TOEIC、英検は、時間の代わりに見方を説明します。公務員試験は、試験の型で目安が分かれます。専門試験のある大卒程度の試験(国家一般職・国税専門官・地方上級)で800〜1,200時間が最も多く、教養試験やSPIだけで受けられる試験は300〜500時間程度、国家総合職は1,200〜1,500時間程度とされています。ただし、TACやLECでも、ページによって数字が違います。国家一般職(大卒程度・行政)の令和8年度の合格率は受験者の46.8%(当サイト算出)で、公務員試験全体の値ではありません。TOEICは合否のないスコア制で、現在のスコアから目標までの差で時間が変わり、よく見る「100点アップに200〜300時間」は、調査の人数や方法を示したページが見当たりませんでした。英検は級ごとに目安が違い、協会が示しているのは学習時間ではなく、準2級に合格した人が2級に合格するまで約2年近くといった期間です。

資格勉強時間の目安(時間)試験の方式合格率(分母・年度)
公務員試験時間では測れない(試験の型で違う)国の試験と自治体ごとの試験があり、日程は個別記事を参照—
TOEIC時間では測れない(現在のスコアと目標の差で違う)2026年度の公開テストが全18回—(合否のないスコア制)
英検時間では測れない(現在の級と目標の級で違う)本会場年3回と英検S-CBT—

英検の級別の合格率は、協会が示したのは2016年7月の速報(2016年度第1回)までで、それ以降の回は現行の協会ページに載っていません。

数字の読み方

この節では、表の数字を読むときの注意を4つにまとめます。

  • 数字の出どころと想定する受験者。表の目安は学校やメディアが示す数字です。個別記事で確認した範囲では、試験実施機関が合格に必要な学習時間を公表していない資格が大半でした。数字は、独学の初学者、講座を使う人、経験者で変わります。たとえば宅建は、法律や不動産の知識がない人の独学で300〜600時間以上、法律系資格の経験者や不動産業で働く人で200〜350時間です。ほかに、講義を聞く時間や受験資格を得るまでの学習を含めるか、講座を売る立場からの見せ方でも数字は変わり、同じページの中で食い違う例もあります。
  • 合格率の分母。分母が受験者か出願者かで値が変わります。司法書士は受験者に対して5.2%、出願者に対して4.3%です。そのほか、科目合格を含む割合(税理士)、受験資格別の合格率(司法試験)、新卒と既卒の違い(社会福祉士)など、資格ごとに集計の仕方や受験者層が違います。定員のない絶対評価でも、合格率は年によって動きます。資格どうしで比べないでください。
  • 時間が短い資格が簡単とは限りません。乙4は目安が40〜60時間(一般論)と短い一方、令和7年度は受験者の31.9%しか合格しておらず、合格しなかった人のほうが多い試験でした。ただし合格率は受験者層でも変わるので、時間の短さと受かりやすさは別に考えてください。勉強時間の目安そのものがどこまで当てになるのかは、勉強時間の目安は本当かで検証しています。
  • 受験資格が必要な資格。FP2級(3級の合格、FP業務の実務経験2年以上、AFP認定研修の修了などのいずれか)、社会福祉士、1級建築施工管理技士(第二次検定の実務経験など)、一級・二級建築士(学歴などの要件)、司法試験(法科大学院の修了(在学中受験を含む)か予備試験の合格)、保育士(学歴か実務経験)、衛生管理者(実務経験)、社労士(学歴・実務経験など)が該当します。税理士も税法科目に受験資格があります。条件は個別記事で確認してください。

時間と費用の見積もり方

この節では、目標の総時間と、週に取れる時間から、必要な期間と自習室代を見積もります。次の前提で計算しています(いずれも当サイト試算)。

  • 週の勉強時間は、10時間・17時間・30時間を仮定しました。17時間は、宅建の合格者アンケート(講座受講者129人)から当サイトが試算した値で、他の資格に当てはまる保証はありません。
  • 毎日同じ時間なら、週10時間は1日約1.4時間、週17時間は約2.4時間、週30時間は約4.3時間です。
  • 総時間は、100・300・500・1,000・3,000時間です。
  • 週数は、総時間を週の時間で割って切り上げた値です。
  • 月数は、週数を4.35で割って切り上げた契約月数です。
  • 自習室代は、月額プランがある324施設の、各施設の最も安い月額プランの中央値7,800円(2026年9月30日時点、当サイト集計)に、月数をかけた値です。「最も安い月額プラン」には、夜間のみや平日のみといった利用時間に制限のあるプランも含みます。
  • 受験手数料は含めていません。個別記事を参照してください。
総時間週10時間週17時間週30時間
100時間10週・3か月・23,400円6週・2か月・15,600円4週・1か月・7,800円
300時間30週・7か月・54,600円18週・5か月・39,000円10週・3か月・23,400円
500時間50週・12か月・93,600円30週・7か月・54,600円17週・4か月・31,200円
1,000時間100週・23か月・179,400円59週・14か月・109,200円34週・8か月・62,400円
3,000時間300週・69か月・538,200円177週・41か月・319,800円100週・23か月・179,400円

使い方は2つです。分野別の表で目安の上限を拾い、その総時間の行を読む方法と、確保できる週の時間を先に決め、その列で期間が収まる資格を探す方法です。目安には幅があるので、上限で見積もっておくと足りなくなりにくくなります。

家では集中しにくい人は、自習室や図書館を使う選択肢があります。

よくある質問

資格試験の勉強時間は、何時間くらい見込めばよいですか?

この記事で扱った30資格のうち、時間で示せる27本では、初学者または一般論の目安が秘書検定3級の20〜60時間から司法試験の3,000〜8,000時間まであります。まず本文の「勉強時間でざっくり探す」で自分の資格がどの帯にあるかを見て、「分野別に比べる」の表で数字と条件を確かめてください。

社会人が資格を取るまでの期間は、どう見積もればよいですか?

総時間を、週に取れる時間で割ると期間の見当がつきます(当サイト試算)。週10時間なら、100時間は10週、300時間は30週、1,000時間は100週です。週17時間や週30時間の場合と自習室代は、本文の「時間と費用の見積もり方」の表を見てください。

同じ資格でもサイトによって勉強時間が違うのはなぜですか?

個別記事で確認できた主な理由は、想定する受験者の違い、講義時間や受験資格を得るまでの学習を含めるかの違い、講座を売る立場からの見せ方の3つです。詳しくは、本文の「数字の読み方」の節にまとめています。

勉強時間が短い資格は簡単ですか?

短い時間で足りるからといって、簡単とは限りません。合格率は分母や受験者層が資格ごとに違うので、時間の短さと受かりやすさは別に考えてください。具体例は、本文の「数字の読み方」の節にあります。

勉強時間の目安に幅があるときは、どの数字で計画すればよいですか?

目安には幅があり、「以上」と書かれた資格もあるので、上限で見積もっておくと足りなくなりにくくなります。ただし目安は学校やメディアが示した数字で、合格を保証するものではありません。講座を使うか、受験資格を得るまでの学習を含むかによっても変わるので、個別記事で条件を確かめてください。

調査方法・出典について

  • 勉強時間・合格率・試験の方式の数字は、当サイトの個別記事30本(宅建を含む)から取りました。新しい一次資料を加えて数字を足してはいません。
  • 各個別記事は、試験実施機関の公式資料と学習サイトの原文で確認して書き、別の担当が独立してファクトチェックしました。確認日は2026年9月29日〜10月2日です。
  • 勉強時間の目安は学校やメディアが示した数字、合格率は各個別記事が試験実施機関の公表値から採った数字で、一部は公表された人数から当サイトが算出した値です。
  • 時間と費用の見積もりは当サイトの試算で、前提は見積もりの節に書きました。
  • 試験日程や制度改正など後から変わる情報は、個別記事で更新します。受験の際は、必ず試験実施機関の公式情報をご確認ください。
  • この記事が扱うのは、30本の個別記事の資格だけで、ほかの資格は対象外です。